MINI初のプラグインハイブリッドは、乗って試してみるに限る

主力のディーゼルと最強のJCWに続いて導入された“S E”は、見た目こそ他のMINIクロスオーバーと大きく変わらないものの、モーターのパワーだけで最長42.4kmを走ることを可能としている。他との“違い”をさりげなく表現するのは、内外装に散りばめられた鮮やかなイエロー加飾だ。

そして、もっとも注目したいのは、他とは大きく異なるドライブフィールになるだろう。

パワートレーンには、1.5リッターの3気筒ターボ(136ps/220Nm)+電気モーター(88ps/165Nm)+リチウムイオンバッテリー(7.6kWh)から成るプラグインハイブリッドシステムを搭載。エンジンが前輪を、電気モーターが後輪を駆動する4WDを基本とし、走行状況によってインテリジェントな制御が行われる。

EVらしい加速は、リニアかつ爽快そのもの。バッテリーなどの重量物をクルマの低い位置に搭載しているため、落ち着いた乗り味やコーナリングの安定感は、他のMINIクロスオーバーとは一線を画す。

ディーゼルの同グレード「クーパー SD ALL4」と比較すると、より分かりやすいだろう。車重は“SD”の1630kgに対し、“S E”は1770kgと重くなるが、2.0Lのディーゼルターボ(190ps/400Nm)を積む前者がややフロントヘビーなのに対し、フロントに1.5Lのガソリンエンジン、後席下にモーターを積む後者は、明らかに重量バランスが良好だ。

価格は“SD”が493万円、“S E”が479万円と、その差額は14万円。使用環境やライフスタイルはもちろん、そのドライブフィールも含めて比較検討してみるといいだろう。

(zlatan)

画像元:BMWジャパン