平安時代に京都で流行した疫病を退散するなど、「厄除、病魔退散」などの信仰も厚い京都の八坂神社。
まさに「神頼み」ではあるが、年の初めや季節の初めにはお参りしたい神社である。
四条通に対して大きく門を構える八坂神社の「西楼門」。華やかな朱色が美しく、両側に立つ雄々しい狛犬が我々を出迎えてくれた。
この門をくぐったら、まずは手水舎で手や口を清めよう。
いつもより若干観光客の数が少ないように思えるけれども、相変わらず多くの信仰を集めている八坂神社。病気を退散させたという逸話も持つ素盞嗚尊(すさのおのみこと)が御祭神なので、厄除けや病気平癒、病魔退散などをお願いする人も多くみられる。
また、櫛稲田姫命(くしなだひめのみこと)との逸話から、縁結びの神様としても人気が高い。
お参りを済ませたら、社務所に続いている常盤新殿の喫茶室「栴檀(せんだん)」に立ち寄ってみよう。ちょっとレトロな喫茶室を彷彿とさせるが、広くてほっとできる空間。こちらでは名物の「厄除ぜんざい」が味わえる。
厄除ぜんざいは優しい甘さで、ふっくらとした小豆が上品。
角切りの餅が2つ入っており、お腹にもちょうどいい感じ。口直しの塩昆布も付いていて、お茶を飲みながらのんびりと過ごしてしまう。
お椀や箸袋など、各所に入っている八坂神社の紋が「厄除」のパワーを上げてくれるのではないかと思う。実にありがたい「ぜんざい」なのである。
「祇園さん」として古から親しまれている八坂神社。今こそ、病魔退散のお参りをする時かもしれない。
(田原昌)