名前は知っているものの、リアルで見る機会はなかなかない夏の風物詩。
■400年前から続く夏の風物詩
山口県岩国市では、今年も夏の風物詩として知られる「錦帯橋のう飼(うかい)※」を開催する。※「錦帯橋のう飼」と続けて書く場合は、「う飼」と表記している。
例年、錦川の鮎漁解禁の6月1日に合わせて開幕していたが、昨年に引き続き新型コロナウイルスの影響により、開始日を延期し7月1日(木)~9月10日(金)の期間の開催となった
「鵜飼」とは、鵜を使って鮎を獲る漁法で、鮎漁が解禁となる夏の夜、清流・錦川に架かる日本三名橋のひとつ、錦帯橋のたもとで行う。
錦川での鵜飼の起源はおよそ400年前、ときの岩国藩主・吉川公も愛でた夏の風物詩で、寛永年間(江戸時代初期)の記録に登場する。
■今年は乗合船の運航を再開
現代の鵜飼は、昔ながらの漁法をできるだけ再現したもので、夏の限られた期間、屋形舟に乗って観賞することができる。また、今年は貸切船に加え、昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となった乗合船も運航を再開する。
夏の夜空の下、美しくライトアップされた錦帯橋を背景に、鵜舟のかがり火が錦川の川面に映る中、烏帽子や腰蓑など古式豊かな衣装に身をつつんだ鵜匠(うしょう)が、巧みな手縄(たなわ)さばきで鵜をあやつる様は、季節の移り変わりを感じることのできる幻想的で神秘的な光景だ。
「貸切船」は、大人6名以上からとなるが、6名未満の場合は大人6名の料金で予約することは可能だ。5日前までに予約する必要がある。
「乗合船」のテーブルには、新型コロナウイルス感染防止の為、グループ別にアクリル板を設置する。こちらも5日前までの予約が必要だ。
日本ならではの夏を堪能できる、貴重な機会となりそうだ。
鵜飼遊覧
運航期間:7月1日(木)~9月10日(金)
料金:(大人)2,200円
公式ホームページ:http://ukai.iwakuni-city.net/
(冨田格)
※開催状況が記事の掲載時と異なる場合があります。ご利用時には公式HPなどで最新情報のご確認をお願いします。