元寇をテーマにした歴史大河小説。今村翔吾さんの待望の最新作『海を破る者』が発売決定

文藝春秋は、今村翔吾さんの著作『海を破る者』を、5月24日(金)に発売する。大阪府箕面市・きのしたブックセンター、佐賀県佐賀市・佐賀之書店、東京都千代田区のシェア型書店・ほんまるのオーナーとしての顔も持つ今村さん。

3月発売の『戦国武将を推理する』、4月の『じんかん』。そして5月の『海を破る者』、6月の『塞王の楯 上下』と、4か月連続刊行を予定している。

作家&テレビコメンターとして活躍する今村さん

今村翔吾さんは、1984年京都府生まれ。ダンスインストラクター・作曲家・守山市埋蔵文化財調査員を経て、作家デビューを果たした。

2016年『狐の城』で、第23回九州さが大衆文学賞大賞・笹沢左保賞を受賞。『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』で、第7回歴史時代作家クラブ・文庫書き下ろし新人賞を受賞した。『羽州ぼろ鳶組』と『くらまし屋稼業』は、続々重版中の大人気シリーズとして知られる。

また、『童神』で、第10回角川春樹小説賞を受賞。同作は『童の神』と改題し単行本として刊行し、第160回直木賞候補にもなった。

2020年『八本目の槍』で、第41回吉川英治文学新人賞、第8回野村胡堂文学賞受賞。『じんかん』で、第163回直木賞候補、第11回 山田風太郎賞を受賞。

そして、近年は『羽州ぼろ鳶組』シリーズで、第6回吉川英治文庫賞受賞。『塞王の楯』で、第166回直木三十五賞を受賞するなど、作家として大変な活躍をみせている。

作家活動と並行して、テレビ・ラジオでも活躍。現在、TBS報道番組『Nスタ』、ABC朝日放送『newsおかえり』に、レギュラーコメンテーターとして出演中だ。

勝利の立役者・河野通有を主人公にした歴史小説

そんな今村さんの最新作が、日本史上最大の危機である元寇に、没落著しい御家人が御家復興のために立ち上がる『海を破る者』だ。では、そのストーリーを簡単に紹介しよう。

かつて、鎌倉幕府初代将軍・源頼朝から「源、北条に次ぐ」とまで言われた伊予の名門・河野家。しかし、一族の内紛により、いまは見る影もないほどに没落していた。

現在の当主・河野通有も一族の惣領の地位を巡り、伯父と争うことを余儀なくされていた。

しかしそんな折、海の向こうから元が侵攻してくるという知らせがもたらされる。いまは一族で骨肉の争いに明け暮れている場合ではない。通有は、ばらばらになった河野家をまとめあげ、元を迎え撃つべく九州に向かうが……。

『海を破る者』は、人類史上最大の帝国の侵略を退けた立役者の一人である河野通有が、対峙する一族相克の葛藤と活躍を描く歴史大河小説だ。

元寇を題材にしたドラマや小説は過去にもあったが『海を破る者』のように、最前線で戦った御家人を主人公にしたものは珍しい。元寇は、いうまでもなく日本が国家として侵略を受けた最初の戦いだった。

そして元寇というと、劣勢の日本を突然起きた神風が救ったとされてきたが、実際は鎌倉御家人をはじめとする武士たちの必死の働きで、2度の侵略を退けたのが真実だ。今村さんの作品により、日本最大の国難を救った人々に焦点があたるのを期待したい。

海を破る者
著者:今村 翔吾
発売:5月24日(金)
定価:2,200円(税込)
公式サイト:https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163918457

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000401.000043732.html

(高野晃彰)