畠山直哉氏の写真で、日本の風土の美しさを再確認!京都・京丹後にフォーカスした企画展「Taiza, Tango」

京丹後だけが持つ、他の土地にはない魅力とは。

12月10日(土)より、企画展「Taiza, Tango」が京都・左京区の「丗|SEI」にて開催される。同展では写真家・畠山直哉氏が京丹後を訪れ出会った自然と風景の記録と共に、同地で生み出された生産物を紹介する。

畠山直哉氏「Taiza, Tango (立岩)」2022年

畠山直哉氏「Taiza, Tango(立岩)」2022年

京都・京丹後の美しさに触れる企画展

畠山氏が写真を介して人々に届ける光景からは、自然が持つ豊かさ、更新していく力、常に“あたらしさ”が始まる朝のような力を感じることができる。

同展では、異なる季節での京丹後の滞在で撮影された新作を初公開。

酒造り、染織・機織り、紙づくりに土壁、そして酢・醤油の醸造や漬物といった、かつてよく見られた暮らしの営みのシーンはどれも、自然との対話なしには語れない。

酒の発酵に耳を傾ける杜氏(とうじ)や、天気、温度・湿度を見極めて染料を調整する染め職人。また、清らかな水と豊沃な土から培う醸造家。このようなシーンには、愛をもって命の生成と変容を見つめ続けた人々が紡ぎ出してきた美がある。

息をのむような写真の中には、京丹後の地で生きてきた人々の暮らしの景色と、その形が息づいている。

「あしたの畑」のオリジナル商品も販売

また、会場では「あしたの畑」のオリジナル商品と、京丹後の発酵にまつわる食品を展示・販売する。

京丹後は、紀元前から中国・朝鮮半島との交流で栄えていた。そして、日本最古の水晶玉工房跡や製鉄所遺跡、日本海三大古墳が位置し、豊かな食文化や染織文化、ユネスコジオパークに指定される美しい自然が残っている。

「あしたの畑」は、そうした丹後の豊かな歴史と風土に着目。都市部では得られない地域の立場から、文化芸術活動がこれからの社会で果たすべき役割や、現代社会の課題を「食+くらし+アート」で見直していくことを目的に2年前にスタートした。

京丹後と密なつながりにある「あしたの畑」の仲間による作品は必見だ。

新里明士氏の4つ碗と中川周士氏の箸と匙

新里明士氏の4つ碗と中川周士氏の箸と匙

佐藤聡氏のグラス

佐藤聡氏のグラス

同展は、日本の持つ美しい風土、豊かな食文化、周囲の文化資源の魅力に目を向けるきっかけとなるだろう。

Taiza, Tango
会期:12月10日(土)〜25日(日)の金〜月
開廊時間:11時〜15時(最終入場14時30分)
会場:丗|SEI
所在地:京都市左京区 ※住所非公開/ネットにて入場券を購入した人にのみメールで会場住所を告知
入場料:1,000円
予約方法:初来場者はWEBページ(https://www.tomorrowfield.org/taiza-tango)より予約

(IKKI)