「香り」が女性に訴えかける効果は強い。言葉で口説くのが上手な男より、印象と感覚につい身を寄せたくなってしまうような男性は魅力的だ。流行の1本を追った若い頃とは違う、自分らしい香りを身につけてこそ大人ではないだろうか。 40代だからこそ付けられる大人の香りを5つご紹介。 ■JO MALONE LONDON 素敵なもの好きのオジサマなら、いまジョー・マローンの3本や4本は抑えていなければ!……という勢いのあるブランド。創業は1999年と新しいが、「ラグジュアリー ライフスタイル フレグランス」ブランドとして、ここ数年シーンを席巻している。『フレグランス コンバイニング™』という独自の考え方のもと、コロンとボディクレームなど、異なる香りを組み合わせる楽しみを提唱しているので、特定の香りを紹介するというよりは重ね付けの楽しみをオススメしたい。 ■HERMES『ナイルの庭』 エルメスのユニセックスフレグランスの定番中の定番。ナイル川に浮かぶ島での印象主義的な散歩を描いていて、豊かな水のような爽やかさが春・夏のシーンにぴったり。「ナイル」の名にふさわしく、グリーンマンゴーやロータス、インセンスがエキゾチックな雰囲気を感じさせる。 どちらかというと女性に人気が高いものの、甘さ控えめで男性にも使いやすい。女性をうっとりさせるというより、恋人と一緒に使いたい香りだ。 (オードトワレ ナチュラルスプレー 100ml ¥15,660) ■サンタ・マリア・ノヴェッラ『キューバ』 フィレンツェにある世界最古の薬局サンタ・マリア・ノヴェッラ。メディチ家から王家御用達製錬所の称号も受けたという800年の歴史を守り、その製品は昔ながらのレシピに基づいてつくられる。 『キューバ』はその名があらわすように、シガーの香りのフレグランス。甘くドライなタバコ葉の香り、男性的なレザーの香り、蜂蜜の甘さ……と、文字だけですら官能的な1本だ。 ある意味「男くさい」香りでもあるので、大人の女性を口説きたい貴方にオススメ。 ■GUERLAIN『ロム イデアル 』 伝統と格式のメゾンであるゲランから発売されたばかりの新作。女性が“理想の男性”に求める3つの条件 「スマート」 「ハンサム」 「ストロング」を描いている男性用フレグランス。“ポテンシャルを引き出し、男性の魅力を高める”とのこと……ということはもしや、あのゲランが満を持して発表した究極の「モテ香水」なのかも。 香調は『フレッシュウッディ』だが、トップはシトラスの爽やかさが弾ける。ミドル・ラストに甘さやレザーの男性的な印象が顔を出し、男性の多面的な色気を演出している。 (ロム イデアル オーデトワレ 50ml 8,000円+税) ■CREED『アバントゥス』 1760年ロンドンに創設され、その後パリへ移転した老舗クリード。ヨーロッパ各国の王室に認められた香りは、格調高く重厚なものが多い。 トップメンズフレグランスの『アバントゥス』は、偉大な戦いを前にした屈強な騎士をイメージした香り。 上品でフォーマルなシプレーノートということもあり、印象は大人の男そのものだ。かなり高価なこともあり、香りが被ることが少ないのも素敵。 (クリード オードパルファム アバントゥス75ml ¥30,240) 男性の中にある様々な魅力を、象徴的に切り取る香水たち。意中の女性も、自分自身もうっとりするような1本を探してみては…。 (くぼきひろこ)