イタリアのハイパーカーブランド「パガーニ」が、「Zonda(ゾンダ)」と「Huayra(ウアイラ)」に続く、第3のクリエーションである「Utopia(ユートピア)」を世界初公開した。
限定99台のみが生産される同モデルは、億を超える超高額なプライスタグを掲げるものの、すでに名誉ある愛好家たちに割り当てられて完売しているという。
パガーニらしさとユートピアらしさを融合
パガーニのすべては、“美の衝撃”から始まる。もちろん新型ユートピアも同様で、パガーニらしい圧倒的なオーラと息を呑むような美しさを全身から漂わせている。
その一方、丸みを帯びたアッパーエッジを持つフロントガラスから、ウイングやボンネットのディテールまで、その柔らかな輪郭は、パガーニの過去の“作品”と一線を画すアウトラインを描き出している。
また、空力アドオン装置がほとんどないにもかかわらず、デザインのみで大きなダウンフォースと空気抵抗の低減を実現している点に、ユートピアの凄みが表れている。強靭さと美しさを両立した鍛造アルミホイールやブレーキキャリパーの造形にも目を奪われることだろう。
造形美を追求した独創的なコックピット
ドアを開けた先は、外観よりもさらに独創的だ。物理スイッチを廃して大型ディスプレイに集約するのが現在の主流だが、ユートピアはそれに逆行するかのように造形美を追求する。
すべての計器は純粋なアナログで、読みやすいダイヤルのひとつひとつが、まるで高級クロノグラフのスケルトンムーブメントのように、メカニズムの一部をさりげなく披露する。
圧巻のパフォーマンスを誇る“走る芸術品”
ミッドに搭載される心臓部は、AMG製の6.0リッターV型12気筒ツインターボエンジン。最高出力は864ps/6,000rpm、最大トルクは1,100Nm/2,800-5,900rpmを発生し、カーボンとチタンを組み合わせた1,280kgの軽量モノコックボディを爆発的に加速させる。
トランスミッションは、エクストラック製の7速シーケンシャルに加え、愛好家の期待に応えるように新開発の7速マニュアルも用意された。
今年で創立30周年を迎えたパガーニは、これまでもこれからも、クルマ好きのハートを揺さぶるプロダクトを生み出し続けることだろう。
パガーニ ユートピア
公式サイト:https://www.pagani.com/pagani-utopia/
(zlatan)