一度プロ球界を去った国民的名監督は、なぜ返り咲けたのか?
新潮社は、故・野村克也氏の社会人野球シダックス監督時代を描いたノンフィクション『砂まみれの名将 野村克也の1140日』を発売。本書は、発売即重版が決まった後も売れ行きが衰えず、2刷が書店に積まれる前に3刷が決定するという異例のヒットを記録している。
発売直後からSNS上で反響続々!
本書は「スポーツ報知」の番記者としてシダックス時代の野村氏を取材した、加藤弘士さんによる「野村氏がプロ球界に復帰するまでの日々」を描く感動のノンフィクション作品。
発売直後からSNS上での反響が止まらず、「久しぶりに一気読みした」といった感想から、「シダックス時代のノムさんは知らなかった」「著者の野村監督に対する愛が伝わってきた」「涙が止まらなかった」など、熱い感想が相次いでいる。
3月31日(木)の日経新聞夕刊「目利きが選ぶ3冊」欄には、スポーツライター・藤島大さんの書評<アマ野球で知った楽しさ>が掲載された。
本書でしか読めない秘話が満載
2001年12月5日、野村氏の妻・沙知代さんが脱税容疑で逮捕された。阪神の監督として3年目を終えたばかりの野村氏は、同日辞任を発表。
「現役プロ野球夫人の逮捕」という前代未聞のスキャンダルで、誰もが「野球界から、野村の居場所は消えた」と捉えた。しかし、プロという第一線から一度退かざるをえなかったこの経験によって、野村氏は心から「野球が好きだ」ということを再確認することになったのだ。
数多くの「野村本」が刊行されているが、本書のようにシダックス時代の3年間を掘り下げたものはない。都市対抗野球での快進撃の秘密、「人生最大の後悔」と嘆いた采配ミス、アンチ巨人は誤解、球界再編騒動の舞台裏、そして「あの頃が一番楽しかった」と語る理由など、野村氏のキャリアの中で「空白の3年間」と思われがちなこの時期が、いかに充実していたのか。本書でしか読めない秘話が満載だ。
著者は野村監督の元番記者・加藤弘士氏
著者・加藤弘士氏は、1974年4月7日、茨城県水戸市生まれ。水戸一高、慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、1997年に報知新聞社入社。
2003年からアマチュア野球担当としてシダックス監督時代の野村克也氏を取材。2009年にはプロ野球楽天担当として再度、野村氏を取材。
その後、アマチュア野球キャップ、巨人、西武などの担当記者、野球デスクを経て、現在はスポーツ報知デジタル編集デスクで、スポーツ報知公式YouTube「報知プロ野球チャンネル」のメインMCも務めている。
知られざる再生の日々を描いた、迫真のノンフィクションだ。
『砂まみれの名将 野村克也の1140日』
著者:加藤弘士
造本:四六判/256ページ
本体価格:1,650円(税込)
URL:https://www.shinchosha.co.jp/book/354511/
(suzuki)