古事記「国譲り神話」と「日が沈む聖地出雲の夕日」をARとVRで再現

今は存在しないものがリアルに再現される、観光の新たな形。

■ARやVR技術により観光資源を活用する施策

凸版印刷と、山陰中央テレビジョンは、古事記に描かれる「国譲り神話」に登場する、タケミカヅチノカミとオオクニヌシノカミの国譲りのシーンを見ることのできるARコンテンツ「国譲り神話AR」と、稲佐の浜と出雲日御碕灯台で見る夕日のVRコンテンツ「日本遺産~日が沈む聖地出雲 夕日VR」を制作した。

近年、自治体や商業施設などにおいて、ARやVRなどの技術を活用して地域の文化資産をデジタルアーカイブ・コンテンツ化することで、歴史理解の促進や新たな観光資源として活用する取り組みが拡大している。

同時に、新型コロナウイルス感染拡大により、今までとは異なるテクノロジーを活用した新たな観光体験を用意することが求められている。

凸版印刷がこれまで培ってきたARやVR技術により観光資源を活用する施策として「国譲り神話AR」と「日本遺産~日が沈む聖地出雲 夕日VR」を制作した。2つのVR/ARコンテンツにより、稲佐の浜および出雲日御碕灯台周辺の観光客数増加を目指す。

■ 「国譲り神話AR」自由な角度で鑑賞が可能

オオクニヌシノカミとタケミカヅチノカミのARコンテンツを、様々な角度から眺めて楽しむことができる。また、鑑賞者はオオクニヌシノカミとタケミカヅチノカミと一緒に撮影することも可能。

撮影している様子 製作・著作:出雲市 制作:凸版印刷株式会社

「国譲り神話AR」には、地面認識AR機能を搭載。端末のセンサによって地面を認識し、地面の上にCGを表示させ、アニメーションを動かす。

従来のGPSセンサのブレによるCGの揺れが起こりにくいため、あたかもそこにオオクニヌシノカミとタケミカヅチノカミが存在するかのような臨場感ある鑑賞体験を実現する。

■ 「日本遺産~日が沈む聖地出雲 夕日VR」天候などに左右されずに鑑賞が可能

悪天候の日や現在護岸工事中の稲佐の浜であっても、「日が沈む聖地 出雲」の美しい夕景を、スマートフォンやタブレット端末で鑑賞することができる。

「稲佐の浜 夕日VR」 製作・著作:出雲市 制作:凸版印刷株式会社

日本遺産の「ストーリー」の重要な要素「夕日」をベストポジションで体験できるコンテンツ。

古代、出雲の人々は夕日を神聖視し、畏敬の念を抱いていたと考えられている。「国譲り神話」の舞台となった稲佐の浜、そして古くから「日」に縁がある岬として広く知られていた日御碕の夕日を、360度画像と日没の様子を撮影したタイムラプス映像で、鑑賞することができる。

なお、この2つのコンテンツは、凸版印刷が2016年より展開する体験型VR観光アプリ「ストリートミュージアム」にて公開中だ。

観光の形が、さらに面白く興味深いものへと大きく変貌していきそうだ。体験型VR観光アプリ「ストリートミュージアム」から目が離せない。

体験型VR観光アプリ「ストリートミュージアム」

iOS :https://itunes.apple.com/jp/app/id1151091144
Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.toppan.streetmuseum.android

(冨田格)