心ときめくカニのシーズンが、今年もやってくる。
■加能ガニの最高級ブランド「輝」
平成18年、石川県内の漁協が一つに合併したことを契機に、他県産ズワイガニとの差別化を図るため石川県産の雄のズワイガニの県下統一の呼び名として県漁協で決定したのが「加能ガニ」だ。
石川県沖のズワイガニ漁場は港から近く、漁もほぼ日帰り操業のため、市場に並ぶ加能ガニは鮮度が抜群。日本海の荒波の中水揚げされる加能ガニは、太い脚身のしっとりとした甘さと濃厚なカニみそが特徴で、その味はまさに絶品。
そんな「加能ガニ」の更なる知名度の向上とブランドイメージの浸透を目的に、11月6日に漁が解禁される今季から、厳しい認定基準を満たした貴重な加能ガニの名称を「輝(かがやき)」に決定。新たに県下統一の最高級品としてブランド化を図る。
■最高級ブランド「輝」の条件
身がぎっしりとつまった加能ガニの中でも、めったに水揚げされないほどの大きさと、上質なものだけが「輝」とされ、その貴重なカニは全国の高級料亭などに出荷されていく。
「加能ガニ」のうち「重さ:1.5kg以上」「甲羅の幅:14.5cm以上」「全ての脚がそろっている」「甲羅が硬く、身入りが良い」「鮮度の徹底」「資源管理に積極的に取り組んでいる」、以上の条件をすべて満たすものだけを市場の限られた目利き人により「輝」と認定する。
■ネーミング、ロゴ、タグに込めた想い
北陸新幹線の県内全線開業による需要の高まりも見据え、最高峰に相応しい豪華絢爛で高級感のあるイメージ、また、北陸新幹線「かがやき」にもちなんだネーミングとして、県内の底びき網漁業者による投票で名称を「輝」に決定。
ロゴは、光の輝きとカニの脚の形、波のなめらかさを織り交ぜ、海の最高級の宝石を六角形でイメージしている。また、縁起物のモチーフでもある六角形の囲みは、資源に配慮したズワイガニ漁の取り組みにより持続可能で循環する資源の意味も込めている。
タグは、石川県の伝統工芸品である九谷焼を使用。表面には九谷焼の白磁を活かしたロゴマーク、裏面に描かれる石畳の文様は、加賀五彩を用いた九谷伝統の幾何学模様となっている。タグと「輝」を結ぶ水引は、梅の花を象り縁起がいいとされる梅結びを使用している。
解禁日の11月6日、初セリに合わせて、各船が厳選した自信の1匹を活ガニとして1枚ずつセリにかけ最高金額を決める「蟹-1グランプリ」を石川県漁協かなざわ総合市場と同加賀支所の2か所の市場で開催予定。
今シーズンも、美味しいカニを堪能したいものだ。
「輝」特設ページ:
http://www.ikgyoren.jf-net.ne.jp/kagayaki/index.html
(冨田格)