映画館がない街・代官山に小さな、そして新しい映画館が誕生する。
■世界初のヘッドフォン劇場システム
シアターギルドは、世界初のヘッドフォン劇場システム「サイレントシアター®️」(特許取得済)を実装させた直営第一号となる「シアターギルド代官山」を、6月1日(火)より開業する。
「サイレントシアター®️」とは、シアターギルド社が発明・開発した、ヘッドフォンで映画を鑑賞する新しい上映システムのこと。
隣の人の雑音も、外に漏れる音の心配もなく、建築上も防音対策の厚い壁や密閉ドアを省くことが可能となり、上映中でも窓を開放し季節の風を感じながら、映画を楽しむことができるようになった。※渋谷区興行場営業許認可取得済
■代表が育んできた映画館への想い
シアターギルド代表取締役の五十嵐壮太郎氏は、幼少期パリで暮らした。アパルトマンの1階には、小さな映画館があった。公園に出かけるように父親にいつも連れられて行ったその映画館を、五十嵐氏はとても好きだった。
国籍や人種、文化の違いなどでうつむく日々もあったが、スクリーンに映る世界の多様性や豊かな感情に触れ、なんでもない風景が鮮やかに変わっていくのを何度も体感した。その原体験はいつしか、「映画館をつくりたい」夢に変わっていった。
五十嵐氏がパリの小さな街で夢想した「映画館」は、サイレントシアター®️「シアターギルド」として代官山から始まる。
「シアターギルド」は、街の小さな映画館。居心地のよさを追求した内装設計は、通常の劇場とはまったく異なる。
靴を脱いで、カーテンを開けると目の前に現れるメインスクリーンは、サイズ3m×5mの特注4K LEDスクリーン。
入り口付近には1枚板のメインテーブルをはじめ、バーカウンター、大小さまざまな世界の銘品チェアが並ぶ。壁面にはアート作品の数々。座る場所は自由。好きな場所で、好きな姿勢で映画を楽しめる特別な空間は、まるで巨大なリビングルームのようだ。
専用ヘッドホンによる独特の没入感に加え、観客自身で個別に音響ボリュームを調整することが可能。
五十嵐氏は、「シアターギルド」が地元密着型の映画館として、映画を観る人、つくる人、かかわる人、好きな人が集う小さなサロンとして、映画が生まれる場所として、時間とともに街の一部として愛される場所になることを願っているそうだ。
そして、シアターギルドが開発したヘッドフォン劇場システム「サイレントシアター®️」によって、街のあらゆる場所を劇場に変えることが可能になる。
「音の出ない、静かな上映会」は、騒音ハードルで難しかったあらゆる既存テナント、屋外ロケーションを「映画館」へと変貌させていく。
映画館がない街にも「小さな映画館」が増えていくかもしれない。そんな夢が実現していくことを期待したい。
シアターギルド代官山
住所:東京都渋谷区猿楽町11-6 サンローゼ代官山1F
チケット販売:https://theaterguild.co/
(冨田格)
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