釣り人の中には道具にこだわる人が多いが、魚を捌く包丁にも「一生に一本」と言えるものを選んでみてはいかがだろう。
総合海釣り雑誌「ルアー・マガジン ソルト」より、日本古来の刀鍛冶から続く「堺打刃物」で制作した、釣り人向けの和包丁「鯵切」が完成した。
■こだわり&ワガママ!?がつまった釣り人包丁
和包丁「鯵切」の制作は、釣り雑誌の編集者・F氏の「釣り人専用の包丁があればいいのに」の一言からはじまった。「じゃあ、企画してみれば?」という軽いノリでスタートしたが、調べるにつれF氏は和包丁の世界にどっぷり魅了されていった。
そして独自のツテをたどり、大阪・堺の包丁老舗メーカー「源正守」の奥田氏という包丁を知り尽くした人物にたどり着く。
F氏は奥田氏に「いかに釣り人が包丁を愛するか」を熱く熱く語った結果、「そこまでいうなら、任せてくれ。ちょっとええの考えてみるわ」との心強い返答をもらったという。
それから数か月後、1本の包丁が編集部に届いた。
箱には、圧倒的なオーラを放つ和包丁が収められていた。釣り人のこだわりがつまった和包丁「鯵切」がここに完成した。
■一流の職人たちによる“一生に一本”の逸品
今回制作を担当したのは、包丁の名産地・大阪府堺市で名刀正宗を起源とする「株式会社 源正守」。
一丁一丁、すべての工程を熟練の職人が担当し、丁寧な工程を踏んで製作されるプロユースな包丁で、市販品とは格段に異なる逸品になっている。
刃渡りは約15cm。形状は出刃だが、鯵捌き、魚捌きを意識して出刃よりもやや薄刃に仕上げている。また刃先の形状も、出刃より直線的に仕立てた。
材質は鉄と刃金(安来鋼 白紙二号)を使用。柄は貴重な水牛と朴の木製。
まさに釣り人のために作られた唯一無二の包丁だ。
■「鯵切」を通じて日本の伝統技術のあるべき姿を伝えたい
今回の制作過程で見えてきたのは、数百年にわたり受け継がれてきた伝統技術の火が今まさに消えようとしている、という現実だった。
職人はみな口を揃えて「朝から晩まで働いても、儲からないから後継者がいない」のだという。
日本の伝統技術は世界からも注目されているが、悲しい現実があるのも然り。
今回の包丁制作を通して一人でも多くの人に、その価値に気づいて欲しいという思いが込められている。
釣人包丁「鯵切」
価格:34,800円(税別)※左きき用は52,200円
特別製の桐箱で梱包
初回限定:50本
商品の発送は4月上旬以降
販売ページ:https://www.naigai-shop.com/SHOP/AZ8007-R.html
説明サイト:https://plus.luremaga.jp/_ct/17245723
(hachi)