琳派とアニメが融合する「琳派×アニメ」展。尾形光琳の幻の名作や琳派で描く鉄腕アトムらが登場

北海道立近代美術館にて、“「琳派×アニメ」展 〜尾形光琳、神坂雪佳から鉄腕アトム、リラックマ、初音ミクまで〜”が、4月20日(土)〜6月2日(日)の期間に開催される。

同展には、世紀の大発見とされる尾形光琳の幻の名作「富士三壺図屏風」や、江戸時代から現代までの琳派に魅せられた絵師が大集合。さらに、琳派に私淑(ししゅく)した作家によって表現された作品の中に鉄腕アトム、初音ミクなども登場する。

日本が誇る琳派とアニメの素晴らしさを体感する展示会

「琳派」とは、俵屋宗達から100年ほど後に絵師となった、尾形光琳の「琳」をとって名付けられた名称で、日本はもちろん世界にもその素晴らしさが認識されているアートだ。「琳派」という言葉は、大正時代に美術史関係者が創り出し、現在では日本をはじめ世界中が「琳派」といえば宗達・光琳らの素晴らしい作品の数々を思い浮かべるようになった。

しかし「琳派」は師弟関係で結ばれているものではなく、直接に教えを受けていないにもかかわらず、その人を慕い、その考えや行いを模範として学ぶという「私淑」によって再出されている。

一方、日本のマンガ・アニメも、世界の多くの人々に認められているアートの一つで、現代の日本文化の大きな財産となっている。このマンガ・アニメの世界にも先人に「私淑」して生まれた作品があることは周知の通りだ。

一見関係の無いジャンルと思われる「琳派」と「マンガ・アニメ」を取り扱う展覧会だが、この偉大な2つの日本文化には、私淑・魅了・カリスマ性という共通するものがあるという。「琳派」も「マンガ・アニメ」も、世界の人々の心を引きつけて虜にする力があるのだ。

「琳派×アニメ」展では、アメリカで発見され日本美術史を塗り変える世紀の大発見といわれた尾形光琳の「富士三壺図屏風」をはじめ、宗達・光琳・酒井抱一・神坂雪佳など、江戸時代初期から明治・大正時代にかけて制作された作品から「琳派」の素晴らしさを体感できる。

さらに、「琳派」に私淑した作家が琳派作品を写し、その中にマンガ・アニメのキャラクターである鉄腕アトム・リラックマ・初音ミクを登場させる。そんな新しい試みの上に制作された作品も通して、日本が誇る2つのアートの素晴らしさ・面白さを感得できる展覧会だ。

同展で奥深い琳派の世界に浸りつつ、現代日本が世界に誇るアートであるマンガ・アニメとの融合を体感してみてはいかがだろう。

「琳派×アニメ」展 〜尾形光琳、神坂雪佳から鉄腕アトム、リラックマ、初音ミクまで〜
会期:4月20日(土)〜6月2日(日)※前期は4月20日(土)〜5月12日(日)・後期は5月14日(火)〜6月2日(日)
休館日:月曜日(4月29日(月)・5月6日(月)を除く)、4月30日(火)・5月7日(火)
開館時間:9時30分〜17時 ※入場は16時30分まで
会場:北海道立近代美術館
所在地:北海道札幌市中央区北1条西17丁目
料金:前売券1,500円、当日券1,700円(いずれも税込)
公式サイト:https://stv.jp/event/rinpa-anime/

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000335.000021750.html

(高野晃彰)