東京・清澄白河にクラフトジン蒸留所「深川蒸留所」がオープン。3月末よりボトルの販売を開始する。
地域のリカーショップを中心に展開し、将来的には街の飲食店やバーでも提供する予定だ。
自社開発した業界初の蒸留器で製造するクラフトジンの味に注目が集まる。
“理科室”を思わせる商品・店舗を展開するリカシツ社
同社は、創業90年を迎える理化学専門問屋 関谷理化社の子会社だ。現在、清澄白河にて、“理化学+インテリア”のセレクトショップ「リカシツ」と、水出し珈琲とハーブの蒸留に特化したカフェ「理科室蒸留所」を運営している。
「リカシツ」では、理化学ガラス職人の新しい仕事の創造を目的に、理化学用耐熱ガラスを活用した一般層向けの照明やワイングラスなどを販売。「理科室蒸留所」では家庭用蒸留器「リカロマ」の販売も行っている。
独自開発の蒸留器でクラフトジンを造る「深川蒸留所」
今回、同社はカレーとジンの店「NICO 25 TO GO(ニコトゥーゴー)」などを運営するNICO、カブト釜蒸留器を使った春夏秋冬のボタニカルを蒸留している岐阜県のアルケミエ辰巳蒸留所、オフィスや商業施設などの空間設計を担うPuddle Inc(パドル)とともに、深川蒸留所プロジェクトチームを結成。「深川蒸留所」をオープンした。
クラフトジン業界初の「ニューツブロ蒸留器」
「深川蒸留所」には、“リカロマ スピリッツシリーズ”として独自開発したクラフトジン業界初の「ニューツブロ蒸留器」を設置している。
同蒸留器は、「ツブロ式蒸留器」を参考に、理化学業界で培ったノウハウをもって開発。「ツブロ式蒸留器」は江戸時代に伝来したが、日本では旧薩摩藩以外で見つかっていないことから、世界的にも珍しい蒸留法が行えるという。
クラフトジン第1弾はボタニカルな「FUEKI」
同蒸留所オープンに合わせ、3月末よりクラフトジンの発売も開始する。
第1弾となる「FUEKI」は、ジュニパーベリーや一度蒸したショウガといったボタニカルに加え、かつて材木の街として栄えた木場の木材を使用したものだ。アルコール度数は48度、500ml瓶で販売価格は5,200円(税込)となる。
「NICO酒店」などで販売、今後はバーなどでも提供
「FUEKI」は「NICO酒店」を皮切りに、地域のリカーショップなどで販売予定。「NICO酒店」とは、NICOが運営する「BAR ORGANICO」を今春リニューアルしてオープンする新店だ。
また今後は、地域の飲食店やバーで、同蒸留所のジンを使用した共通レシピのカクテルを提供していく予定だ。
深川の街の繋がりが生んだ「深川蒸留所」
清澄白河を含む江東区北⻄部は「深川」と呼ばれ、江戸の消費を支える物流の拠点として発展した地域。現在は昔ながらの下町の風情と新たな文化が交わり、コミュニティと絆が形成され、個性あふれる魅力的なものが生み出される豊かな土壌が醸成されている。
同蒸留所は、そんな深川の街の繋がりから生まれた施設だ。なお、蒸留所の一般公開は現在のところ未定とのことだが、後々バースペースの営業も考えているそうだ。
新しいジンの味と下町の風情を求めて深川に出かけてみては。
深川蒸留所
所在地:東京都江東区平野2-3-15 1F
公式Webサイト:https://fukagawa-distillery.tokyo/
クラフトジン「FUEKI」
度数:48度
容量:500ml瓶
販売価格:5,200円(税込)
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000117581.html
(Higuchi)