福岡県うきは市にオープン、分散型古⺠家宿「みなも」で過ごす静謐な癒しの時間

街の歴史にとけこむように滞在する一夜。

古⺠家活⽤を軸とした地域活性化事業を推進する「tsumugi社」は、福岡県うきは市で築100年以上の⼤型町屋と旧邸宅を活⽤した、市内初の分散型古⺠家宿「みなも」を7⽉17⽇(日)に開業する。

豊富な水と食材と歴史を味わう街

福岡県の南東部に位置するうきは市は、九州一の大河・筑後川と、全長20数kmに及ぶ耳納連山に囲まれた風光明媚なまち。

年中獲れる果物や野菜、畜産などの豊かな食資源と、市内ほぼ全域で地下水を利用して生活するほど良質で豊富な水に恵まれ、市内には2件の重要伝統的建造物群があるほか、固有の歴史・文化資源が多数残っている。

「みなも」が位置する筑後吉井は、福岡県で初めて国の重要伝統的建造物群に選定された。江戸〜大正期の150軒以上の白壁土蔵造や木造の町屋・屋敷が建ち並び、江戸期に開削された水路と調和した町並みが人気のエリアである。

近年は、個性的な店舗の創業が相次ぎ、市内有数の観光地にもなっている。

古民家を活用した2棟5室の分散型宿泊施設

「みなも」は、2棟5室の分散型宿泊施設だ。

フロントと4室の客室がある「碓井邸」は、菜種油と櫨蝋(はぜろう)の問屋を生業としていた大地主の店舗兼住宅で、地区内では唯一の鼠漆喰様式の建物。また、1棟貸しの「堀江邸」は、診療所を営んでいた家族の明治期に建てられた旧邸宅。

古来より、山脈から湧く良質で豊富な地下水と、北部九州を横断する九州一の大河・筑後川とともに生きてきた「うきは」では、今もなお、水を起点とした人流・食・自然・文化・歴史が脈々と受け継がれ、その営みを体感することができる。

同宿は、「水に支えられたうきはの営みに浸る(ひたる)」をコンセプトに、今あるものや人との交流を通し、その背景やルーツに触れ、うきはの暮らしを垣間みながら、ゆったりと寛ぐひとときを提供するとのこと。

「みなも」だから体験できる3つのこだわり

趣向の異なる5つの客室

「碓井邸」4室と1棟貸しの「堀江邸」の2棟5室は、各客室に「知識(本)」「空間」「音」「水」「暮らす」のテーマを設けており、好みに合わせた滞在空間を選べるのがポイントだ。

各室にトイレとバスルームがあるが、「水」をテーマにした「碓井邸」の1室にはプライベートサウナがついている。

「うきは」に浸る滞在

各客室には、湧水や酒、在来茶や麺などの「水」と関係性の深いうきは市の産品を揃えている。滞在中に部屋で味わうのもいいが、土産として持ち帰り自宅で旅を思い返しながら楽しむのもよさそうだ。

季節の地域食材がふんだんなとっておきの朝食

うきは市は、野菜や果物をはじめ、食卓にならぶ食材のほとんどを地産地消できるほど、食資源の豊かなまち。生産者の想いと土地の力が込められた食材を使い、1日のはじまりを彩る「とっておきの朝食」を提供する。

「みなも」が位置する地区には、飲食店が多数並んでいる。夕食は、地元の人たちが集う店で地場の名産に舌鼓をうちたい。街の歴史とともに歩んできた古民家で過ごす一夜は、新築のホテルでは味わうことのできない非日常と、優しく心がほぐれていく感覚を堪能できそうだ。

みなも
所在地:福岡県うきは市吉井町1302 (フロント棟の所在地)
公式サイト :https://itonami-ukiha.jp/stay/

(冨田格)

※内容は客室・時期により異なることがある