銀座 蔦屋書店が現代アーティストとコラボしたアートなマスクを発売

今やマスクはファッションの一つ。

銀座 蔦屋書店は、現代アーティストとのコラボレーションマスクを発売した。

■実際のアート作品をもとにしたマスク

2020年から様々なデザインのマスクをアーティスト、クリエイター、工芸作家とともに発表してきた銀座 蔦屋書店。今回新たに「銀座 蔦屋書店のARTMASK」(各税込2,860円)として販売を開始するのは、6名の現代アーティストとコラボレーションしたアートマスクだ。

今回参加するのは、金氏徹平、清川あさみ、中野裕介、名和晃平、藤崎了一、ミヤケマイ、の6名のアーティスト。マスクのデザインは、アーティストの制作した実際のアート作品から作られている。

■個性溢れたアートなマスクが勢揃い

今回発売となるマスクは7種(清川あさみのみ、2020年10月に発表したデザインの別サイズ展開)。

日常の事物を収集し、コラージュ的手法を用いて作品を制作する金氏徹平(かねうじ てっぺい)氏の『tower(THEATER)』は、たくさんの穴の開いた箱状の用途やスケールのない建築物から、様々な物や人や出来事が出入りするパフォーマンス作品の一場面を収めた写真。個人と社会の接点や繋がりの不確かさ、流動性を表している。

広告・映像などのクリエイティブディレクターとしても活躍中の清川あさみ(きよかわ あさみ)氏の「Ⅰ:Ⅰ Jan.19 」は、画像をネガポジに分解し、写真と糸のレイヤーとして重ね合わせたⅠ:Ⅰシリーズ。見る角度によってネガティヴとポジティヴのイメージが競い合い、その時の記憶や心理の背景にあるものが複層的に表現される。

『採集 image』は、社会で活躍する女性の「美しさにある裏側」を”採集”し、写真の上に刺繍やCGを施し、被写体を動植物の特徴や習性に例えた『美女採集』シリーズの刺繍イメージにより、生命力の美しさを表現している。

玩具プラレールでの空間表現など、メタフィジカルな「模型遊び」をテーマに活動する中野裕介(なかの ゆうすけ)氏/パラモデルの『巨大な少年の建造計画[頭部 – 右側面図]』は、大阪発祥の伝説や古典芸能に登場する少年「俊徳丸(身毒丸とも)」を題材にした図解作品。自らの身体や視覚の障害、とりまく矛盾をイマジネーションによって「歓喜」へと転化する、穢れなき少年の「青写真」を描く。

この他、“セル(細胞・粒)”という概念を軸に、生命と宇宙、感性とテクノロジーの関係を題材に独自の彫刻表現を探究している名和晃平(なわ こうへい)氏の『PixCell』や、

身体性を媒介とした制作方法を軸に、写真・彫刻・映像による作品を発表する藤崎了一(ふじさき りょういち)氏の『colored oil 109』、

物事の本質や表現の普遍性を問い続ける美術家、ミヤケマイ(みやけ まい)氏の『Rain cats』がラインナップしている。

美術館などでアートを鑑賞するだけでなく、お気に入りのアートを身に纏うという新しいアート体験を楽しんでみてはいかがだろう。

特集ページ:https://store.tsite.jp/ginza/blog/stationery/18144-1659080112.html

(Yuko Ogawa)