クラフトビールに、クラフトコーヒー。丁寧に作られた小ロットの飲み物に関心が集まっている。
クラフトコーラ、という単語を目にしたことがある人もいるだろう。
岐阜県出身の若者3名が文化継承を目的に作り始めた『ぎふコーラ』をご紹介しよう。
■岐阜県・旧春日村の薬草を使ったクラフトコーラ
元々は、アメリカの薬剤師がスパイスなどを調合して開発した栄養ドリンクが始まりだと言われている「コーラ」。
今回ご紹介する『ぎふコーラ』は、岐阜県・旧春日村で採れた薬草を使ったクラフトコーラだ。薬草が後味のすっきり感を作り出し、スパイスと調合することでバランスが取れ、大人も子供も飲みやすいコーラに仕上がった。
一般的に抱かれている薬草のイメージガラリと変えると、製作者が自信を抱く『ぎふコーラ』は、炭酸で割るのはもちろんのこと、牛乳でも、ウィスキーやワイン、ジンなどで割っても相性抜群だとか。
■300年の歴史をもつ旧春日村の薬草文化
揖斐川町旧春日村では、約300年前から織田信長がポルトガル宣教師の教えにより、伊吹山に薬草園を開拓し、約280種類もの薬草があったとも言われている。
旧春日村には、昔から薬草を煎じて飲むことで自分たちの健康を守ってきたという文化がある。薬草を各家庭でブレンドし、『百草茶』として普段から飲んでいたそうだ。
しかし、高齢化や過疎化の中で、薬草を守る人も薬草を飲む人も確実に減少傾向にある。そんな逆風の中でも旧春日村の人々は、家の軒先で薬草を干すという昔ながらの手法を守り受け継ぎながら、自分たちの健康を維持している。一つひとつ丁寧に生薬される薬草は、雑味も少なく飲みやすい。
その地に残る文化を少しでも継承する準備・手伝いをしたいという想いから、このプロジェクトは始まった。
■『ぎふコーラ』に懸ける大きな夢
薬草の中でも、よもぎ・かきどおし・どくだみ・ヤブニッケィの4種類を入れ、誰でも飲みやすいクラフトコーラをTOMO’s CRAFT協力のもと製造、新しいジャンルのスパイス✕薬草のコーラをつくりあげた。
今回は西濃エリアに注目して、伊吹山の薬草クラフトコーラを製造した。
しかし、岐阜といっても大きく5つにわけられ、飛騨・中濃・東濃・岐阜・西濃と各地で特徴が異なる。それぞれのエリアとコラボして作っていくことで、大きな【ぎふコーラ】へと成長していきたいと考えているそうだ。
郷土の文化を守り継承していきたいという若者たちの想い。それに共感する方は、クラウドファンディングで応援してみてはいかがだろう。
詳細:https://camp-fire.jp/projects/view/319715
クラウドファンディング期間:11月29日まで
※リターン品の発送は2021年3月を予定している。
(冨田格)