レクサスの最上級オープン「LCコンバーチブル」は、書道の「三折法」に倣った優雅なソフトトップで魅せる

ようやく……、と言っていいだろう。2017年3月に登場したクーペモデルの「LC」に遅れること3年あまり、いよいよオープンモデルの新型「LC500 コンバーチブル」が追加された。

まず注目したいのは、ルーフを閉じていても開けていても美しいシルエットとそれを実現している独自のルーフ開閉ギミックになるだろう。

骨格と素材の張り具合を徹底検証して開発したという4層構造のソフトトップは、クローズ時にはクーペに負けず劣らずのエレガントなラインを描き、オープン時にはすっきりと格納されてダイナミックなスポーツ性能を予感させる。

ルーフは約50km/h以下であれば走行中でも開閉可能。開閉に要する時間は約15秒とスピーディだが、単純に速さだけを求めたのではなく、その動き方にもレクサス独自のこだわりがある。

具体的には書道の「三折法」、擬音で表すと「トン(起筆)・スー(送筆)・トン(収筆)」というリズムに倣い、各部の動き出しや動き終わりに適度なタメをもたせながら、全体の動きを優雅につないでいる。

そして、ルーフを開けた先には、最上級フラッグシップオープンに相応しい“見せる(魅せる)インテリア”が広がっている。

その作り込みは細部までおよび、たとえばシート肩口のキルティングや穴径の異なる3種類のパーフォレーション加工を組み合わせたグラデーションの表現、ヘッドレスト後部の「L」のエンボス加工など、車外からの見え方にもこだわりが感じられる。

カラーコーディネイトも多彩で、11色のボディカラー×2色のソフトトップ×3色の内装色による44通りの組み合わせが用意されている。

パワートレーンは、官能的なV8サウンドを濃密に堪能できるガソリン仕様のみ。搭載する5.0LのV8自然吸気エンジンは10段ATと組み合わされ、最高出力は477ps/7,100rpm、最大トルクは540Nm/4,800rpmを発生する。

また、ボディ剛性の強化や各部の軽量化に加え、リヤアクスルにヤマハ製のパフォーマンスダンパーを採用するなどの専用チューンを施し、クーペ同等の鋭くも優雅な走りを実現している。

(zlatan)

画像元:LEXUS