JALがGoogle Glassを活用した機体整備の実証実験開始

日本航空(JAL)と野村総合研究所(NRI)は2014年5月1日、ウェアラブルデバイス「Google Glass」を活用した実証実験を米国ホノルル空港で開始したことを発表した。1カ月間の実証実験ののち、本格導入を検討するとのこと。
how-it-looksなお米国では現在、世界で唯一Google Glassが試験運用されている。

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ウェアラブルデバイスとは、体に装着して利用することを想定したデバイスの総称。Google Glassは、眼鏡型のディスプレイを使って、インターネットやコンピュータにアクセスできる他、写真・動画撮影、ビデオチャット、映像でのナビゲーション、メールの送受信やインターネット検索もでき、活用の可能性は無限に考えられる。昨年中に1500ドル以下の価格で販売が開始される、との噂もあったが、現在まだ一般発売には至っていない。

(画像・Google Glass)

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このたびの実証実験では、Google Glassを用いることで、航空機の整備、貨物の搭降載などの作業を効率的かつ確実に実施できるかを試す。

具体的には、カメラ機能や情報伝達機能を主に活用した実験となる。航空機の整備業務であれば、遠隔地の整備担当者が傷や不具合などのある個所を撮影し、JAL本社スタッフに送信。専門担当者の判断を仰ぐスタッフへの後方支援をする。また同時に、支援されるスタッフにハンズフリーの作業を可能にすることで、現場作業の効率性の向上や負担軽減を図るなどの内容になる。

また、今後はGoogle Glass以外のウェアラブルデバイスの活用も検討していくという。

この実験におけるウェアラブルデバイスのNRIは、企業と共同で新サービスの創出を目指す「NRI未来ガレージ」の一環として参画。空港に必要なユーザーインターフェースの最適化などを進め、JALのより安全な運航管理業務とサービスの実現を目指す。