科学や天文学の対象としてだけでなく、芸術的インスピレーションの源としても人々を惹きつける宇宙。大阪市内各所を会場とした「Study:大阪関西国際芸術祭 vol.3」にて、宇宙を旅したユニークな作品が展示される。
12月23日(土)~12月28日(木)の期間、3名のアーティストによる「コズミック・エネルギー:宇宙の起源」を展示。中心となるのは、国際宇宙ステーション(ISS)の外部に設置され、数か月間宇宙を航行した作品「ほしの姿観」だ。
3名のアーティストが探求する「宇宙の真理」
宇宙の真理とは──この壮大な問いに、ニューヨーク在住のアーティスト 野村康生氏、アーティストであり京都大学教授の土佐尚子氏、ニューヨーク&シカゴを拠点とするニューメディア・アーティスト シュランパー氏の3名が取り組み、物理学、仏教思想、数理学などさまざまな視点から考察する。
野村康生氏が展示する「ほしの姿観」(通称 PION Plate)は、国際宇宙ステーション「きぼう」実験棟外部の曝露施設へと取り付けられ、数か月間にわたって放射線や強い紫外線が飛び交う宇宙空間に晒された後に、再び地球へと戻ってきた史上初の“宇宙を経験した”アートピースだ。
今回は本作を含む火水土風宙の5要素のプレートを、五輪の塔に見立てた作品に挑む。
土佐尚子氏が出展する「Zero Gravity」は、パラボリックフライトのなか、1/2000秒の高速度カメラ撮影技術を用いて、無重力の音の振動の可視化を実現したダイナミックな作品。
裸眼では見ることが叶わない、重力から解放されてまるで花々が躍動するような世界を、4面プロジェクションと立体的なサウンドを用いた没入型インスタレーションとして表現する。
80年代からアートとテクノロジーの融合を通して、パレイドリア現象をさまざまな手法で表現し続けてきたShlumper(シュランパー)氏。
エネルギー周波数やさまざまな宗教において信仰される「3」という数字に着目し、シリーズ「Spirit Snacks」をドローイングから3Dプリント立体、さらに建物を背景にした超大型パブリックAR作品に展開する。3体の神々しい黄金の集合体がいくつもの次元を自由に行き来する展示となる。
関連プログラムとして、12月24日(日)16:00~17:30には同会場で「PION – オリジントーク」を開催する。野村康生氏、土佐尚子氏、京都大学大学院理学研究科 教授の橋本幸士氏が登壇し、斯波雅子氏がモデレーターを務める。
なお、「Study:大阪関西国際芸術祭」は、国際的アートフェスティバル「大阪関西国際芸術祭」の2025年開催を目指し、アートを“学ぶ/Studyする”イベント。共通パス購入で会期中、全会場の展覧会、アート&クリエイティブフェアに何度でも入場可となるので、本展示とともに楽しみたい。
Study:大阪関西国際芸術祭 vol.3
会期:12月23日(土)~12月28日(木)
会場:ルクア イーレ、船場エクセルビル、中之島エリア、西成エリア、など大阪市内各所
チケット価格:共通パス一般 前売2,500円、当日3,000円、障がい者手帳所持者と同伴者1名まで無料
チケット販売窓口:チケットぴあ、e+(イープラス)、ローソンチケット、KKday、ArtSticker
チケット販売ページ:https://www.osaka-kansai.art/tickets
コズミック・エネルギー:宇宙の起源 / Cosmic Energy: The Origins of the Universe
会期:12月23日(土)~12月28日(木)
時間:11時~18時
会場:大阪大学中之島センター 5階「いのち共感ひろば」
所在地:大阪府大阪市北区中之島4丁目3-53
展示詳細:https://www.osaka-kansai.art/exhibiton/program/cosmicenergy
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000038.000028825.html
(SAYA)