G7広島サミットで使われたマルニ木工の名作「HIROSHIMAアームチェア」とは?そのこだわりを紹介

今年5月に開催されたG7広島サミット。その首脳会議で使われた円卓やワーキングランチで使用された「HIROSHIMAアームチェア」など、家具の製作を担当した企業をご存じだろうか。

その企業は、1928年に広島で創業した家具メーカー・マルニ木工。90年以上木工家具をつくり続け、世界からも愛される同メーカーの家具を紹介する。

マルニ木工のアイコンとなるHIROSHIMAアームチェア

「HIROSHIMAアームチェア」は、2008年に日本を代表するデザイナー・深澤直人氏との協業で生まれたMARUNI COLLECTIONを代表する椅子だ。発売以来、世界各国のレストランやオフィスなどでも使われる、マルニ木工のアイコン的な存在になっている。

特徴的なその「HIROSHIMA」という名前は、深澤直人氏が命名し、その名前の由来について「マルニ木工の創業の地でもある広島から世界へモノづくりを発信していきたい。そして平和を願う気持ちも込められている」と語っている。

HIROSHIMAアームチェアは発表して以降、世界最大の家具見本市であるミラノサローネにも出展を続け、海外への展開にも力を入れており、現在では世界30の国と地域、71店舗にて展開されている。

木目合わせにこだわった特注家具

G7広島サミットでは、HIROSHIMAアームチェア以外の円卓やシェルパデスク、国名プレートも全て特注品として製作。

最終的に製作の依頼が来てから開催日までは2か月弱しかなく、通常の製作期間に比べ、半分程度の納期で完璧なものを仕上げなければならなかった。

中でも一番苦労したのは、まっすぐに整った木目“柾目(まさめ)”の無垢材で仕上げるという点だった。

要望されたのは、広島県産のヒノキ材を使用すること。ヒノキ材は針葉樹であり、柔らかい材のため建材に使用されることは多い一方、テーブルやチェアなどの家具に用いられることはあまりない。

そのため、広島県産のヒノキ材も建材用の木材しかなく、その中できれいな柾目に仕上げるためには、複雑な木取り(きどり)を行う必要があった。

この点は、HIROSHIMAアームチェアを発表してから培ってきたノウハウと、職人の技術を活かした緻密なモノづくりで乗り越えることができた。

また、国名プレートも首脳会議用とアウトリーチ会合用の2種類、合計93個を製作した。

「HIROSHIMAアームチェア」

創業以来「工芸の工業化」をモットーに、職人の手作業と緻密な機械加工を融合し、工芸的な美しさ、安定した高い品質、適正な価格を実現するマルニ木工。

日本の技術力が詰まった逸品は、間違いなく一生モノの家具になるだろう。

HIROSHIMAアームチェア(G7広島サミットで使用)
価格:229,900円(税込)
素材:オーク材/ナチュラルホワイト(NL-0)/#5191(黒皮革張り)/海外仕様
サイズ:W560×D530×H790×SH455(mm)
HIROSHIMAシリーズ:https://webshop.maruni.com/c/series/hiroshima?page=1&sort=priority

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000099007.html

(hachi)