今月7月、長野と岐阜の県境に、“新しい山の楽しみ方”を提案する宿泊施設「冷泉小屋」が誕生した。
創業は1931年と古く、2006年以降クローズしていた山小屋が、「登る人も登らない人も楽しめる場所」をコンセプトに、幅広い人々が乗鞍岳を楽しむための拠点として生まれ変わった。
日本有数の名峰「乗鞍岳」の中腹に立地
乗鞍岳は日本百名山に数えられ、高山植物や360度のパノラマが楽しめる3000m級峰として、多くの登山客を惹きつけている名峰だ。
乗鞍岳頂上付近までは路線バスで簡単にアクセスでき、登山初心者も気軽に大自然を楽しめる。また、毎年ロードバイクの大会「乗鞍ヒルクライム」が開催されるなど、スポーツバイクの聖地としても知られている。
一般路線バス「乗鞍エコーライン」の始点である乗鞍観光センターと終点・乗鞍山頂(畳平)を結ぶシャトルバスの、ほぼ中央の標高2100mに「冷泉小屋」のバス停はある。バスに乗るだけで小屋前に到着するので、観光目的でも気軽に立ち寄れる立地だ。
ゆったりとした個室で山小屋の夜を満喫
山小屋では大部屋、二段ベッドなどが多くみられるが、冷泉小屋はごく一部を除き、個室タイプの居室を中心に施設を構成している。
また、「山小屋の夜をゆっくり楽しんでほしい」という思いから、同施設には消灯時間がない。食事や酒を楽しんだり、夜更かしをして星空を眺めたり、早く寝て朝焼けを楽しんだり…それぞれのスタイルで山小屋を満喫できる。
パノラマ絶景が楽しめる開放的な空間
室内が暗くなりがちな山小屋だが、改装にあたり、古い小屋の良さを生かしながらアップデート。天井を取り除き建築当初の梁を表に出すことで空間を確保しつつ、冷泉小屋の最大の魅力ともいえる眺望が楽しめるよう、窓を大きく改修した。
食卓に座ったまま、ご来光や朝焼け、麓を見下ろす日中のパノラマ、夕焼け、星空を楽しめるのが嬉しい。
「冷泉」という小屋名は、小屋の目の前に湧いている自然の硫黄泉がその由来だ。7月22日(金)以降は、この泉の恵みを活かした風呂も楽しめる。
サイクリスト用リペア機材を設置
小屋では、乗鞍岳に訪れるサイクリストの急なトラブルに対応できるよう、リペアに対応した機材を準備。自転車用のラックも設置済みなので、リペアだけでなく休憩にも最適だ。
圧倒的なアクセスの良さと、麓を見下ろす絶景、冷泉の水の恵み。アウトドア好きならば、そのすべてを活かした「山遊びのベースキャンプ」に足を運んでみて損はなさそうだ。
冷泉小屋
所在地:長野県松本市安曇4308番地
営業期間:7月1日(金)~10月末の週末(予定)
カフェ営業時間:8時~11時(テラス席のみ使用可)、11時~16時(室内飲食可)
宿泊受付:7月22日(金)~
公式Webサイト:https://reisenhutte.mystrikingly.com
(IKKI)
※価格は全て税込