ダイヤモンド社が、巨大な企業グループを日韓両国で築き上げた企業家・重光武雄氏（本名・辛格浩）の事業の継続と成功を綴った『ロッテを創った男 重光武雄論』の続編となる、『経営者交代 ロッテ創業者はなぜ失敗したのか 【続】重光武雄論』を発売。

事業継続と同じく、経営者の重大な使命である事業承継について、ロッテ創業者の承継プランと失敗のいきさつ、そこからの教訓を紐解く。

重光武雄はいかに事業承継を進め、失敗したのか

ロッテ創業者である重光武雄は、「強力なリーダーシップの根源に衆知と合意形成がある」ということを体現した偉大な経営者だ。

しかし、強力なリーダーシップを備えたこれほどの人物であっても、事業承継という「難関」の前では無力だった。彼は2人の子息に事業を引き継ぐために、30年の歳月をかけて万全の準備を整えたが、晩年に至り、予想外の欠陥によって全てが瓦解する。

なぜ、「欠陥」を防御できなかったのかー多くの経営者が抱える葛藤の本質がここに明かされる。

本書の中でも描かれる、経営者としての強烈な願いと、父としての愛情の相剋を描くなかで浮かび上がる「WHY（なぜ失敗したのか）」は、多くの経営者にとって共感できる部分があるはずだ。

実践的かつリアルな「事業承継の教科書」

本書から導かれる教訓は、後継指名に悩む経営者に事業承継の盲点を示唆する。

また、教えは事業経営者に向けたものだけに留まらない。後継候補を指導する経営幹部にとっては、事業承継の教訓を得るのみならず、マネジメントのバイブルとなるだろう。

巨大企業グループを率いた偉人ですら嵌った、事業継承の“死角”を綴った一冊。実業家やその後継候補ならば、一度は目を通しておいて損はない。

経営者交代 ロッテ創業者はなぜ失敗したのか 【続】重光武雄論 
著者：松崎隆司
定価：1650円（税込）
Amazon：https://www.amazon.co.jp/dp/4478112614

（IKKI)