潮が満ちると海に浮かんでいるように見える厳島神社。海の中に建つ朱塗りの大鳥居が印象的。
厳島神社のある宮島へは宮島口からフェリーで渡るのが一般的。車をフェリー乗り場の駐車場に預け、フェリーに乗り込む。
10分ほどで宮島に到着する。フェリーを降りると人に慣れた鹿があちらこちらに佇んでいる。
石の鳥居をくぐり、御笠の浜をすすむと神社の入り口に到着。昇殿料を納め、鮮やかな朱塗りの廻廊へ進むと本殿や能舞台、拝殿などが海の中に建つのがよくわかる。
潮が上がって床下の土台の柱が隠れれば海に浮かぶように見えるだろう。
表参道商店街には宮島名物のもみじ饅頭や土産物を販売する商店、飲食店などが並び、参拝者で賑わっている。
商店街の中ほどに「宮島の大杓子」が横たわっている。長さは約7.5メートル、重さは2.5トンもあるそう。
杓子は光明院の修行僧誓真により考案され、島民に製造法を教えたのが始まりで、宮島の名産物。実用的なものや、勝利や商売繁盛、家内安全などを願う縁起物としての大杓子を土産物として購入する観光客も多い。
すぐ食べられるようにばら売りのもみじ饅頭も売られ、できたてのもみじ饅頭、もみじ饅頭を油で揚げた「揚げもみじ」などのテイクアウトも楽しい。香ばしさと潮の香りの元をたどって行けば店頭で牡蠣を焼いている店もある。
鹿が店先に顔を出しておねだりをするような姿がかわいらしい。
混雑を避けて、海沿いの道に出ても店頭にかき料理やあなごめしの看板がある。焼き牡蠣も提供するうどん店を見つけてお邪魔する。
焼き牡蠣を注文ししばらくすると、大きな殻の牡蠣が陶板に乗せられてきた。
殻を開けると中からプリッと膨らんだ身が現れる。添えられたレモンを絞っていただくとそれはそれはジューシーでおいしい牡蠣だった。
厳島神社の大鳥居は1875に建立されてから140年以上が経過し、損傷や老朽化の補修のため令和元年6月から修理を行っている。現在、改修工事中のため大鳥居はシートで覆われている。大規模な工事は70年振りとのこと。足場が組まれた大鳥居の貴重な姿も一見の価値がありそうだ。
厳島神社 所在地:広島県廿日市市宮島町1-1
(小椚萌香)