造り酒屋が原点 温泉と料理と地酒を楽しむ「湯の蔵 つるや」

岡山県の湯原温泉は15の源泉から推定毎分6,000リットルの温泉を湧出する。すべての源泉は自噴泉で湯量も豊富。温泉露天風呂番付で西の横綱と称される川底から湧き出る天然温泉「砂湯」が有名。

今回は湯原温泉の和風蔵造りの宿「湯の蔵 つるや」を紹介しよう。

車で出向く場合は米子自動車道を湯原インターで降りると湯原温泉はすぐ。湯原観光協会に隣接する市営駐車場へ車を停めれば宿は目の前だ。

湯原酒造として大正4年に創業し、昭和36年まで約50年間湯原温泉の中で酒蔵を営んだ。中庭の井戸は造り酒屋時代から変わらず現在も湧き出ている。

その中庭をくるりと建物が囲んだ造りで、客室は檜露天風呂付特別室、檜露天風呂付客室3室、陶器露天風呂付客室2室、一般和室17室、和洋室の全24室。

宿泊したのは檜露天風呂付の客室。8畳の和室に広縁、テラスに檜の露天風呂を設置。温泉は部屋に案内されてから注ぐのでまずは大浴場へ出かけてみる。

大浴場は「紅梅の湯」と「白梅の湯」。双方とも内湯と露天風呂の浴槽があり、源泉100%の温泉が常時注がれる。

空いていれば中から鍵を掛けて利用する方式の貸切湯「幕湯」は宿泊客は無料で利用できる。利用の都度お湯を落とすので鮮度は抜群。ぜひ利用したい湯船である。

中庭を望めるカフェラウンジ「つるべ」では日本酒をはじめとした美味しいお酒がいただける。17時から18時には地酒の試飲を行うのでお酒好きな方は入浴時間の調整は必須。

食事は酒好きが営む宿ならではのお酒に合う料理が満載。和会席料理、スキヤキ会席料理、しゃぶしゃぶ会席料理、境港直送のカニフルコース、伊勢海老と岡山県産和牛アワビの会席など多彩に揃う料理プランから好みの食事を。料理のボリュームもあり地酒も各種楽しめる。

日本海の海の幸、地元野菜、彩りと味を工夫した料理を品数豊かに提供するというおもてなし。温泉と料理どちらも思い出に残るあたたかい宿である。

 

住所:岡山県真庭市湯原温泉144

湯の蔵 つるや 公式サイト:http://www.yunokura.co.jp/

 

(小椚萌香)