広島・福山に完全予約制・会員制の日本料理店「一燈照隅」がオープン。名料亭仕込みの“引き算料理”を提供

昨年12月、広島県福山市にオープンした「一燈照隅(いっとうしょうぐう)」は、「究極の引き算料理」を提供する日本料理店だ。極限まで調味料を使わず、磨き抜かれた日本料理の伝統技法によって素材の持つうまみを引き出すという。

現在、応援購入サービス「Makuake」にて特別会員を募集中で、期間は2月27日(金)まで。1月上旬に募集を開始したところ90分で目標達成、当日のランキング2位に選出されるほど注目を浴びている。

伝説の「播半」料理人が総料理長をつとめる「一燈照隅」

「一燈照隅」の総料理長・元嶋明朋氏は、伝説の一流料亭「播半」出身。播半は、かつて兵庫県西宮市の高級住宅地・甲陽園に存在した名料亭である。

「調理師会の東大」の異名を持つ一流料亭として、国内外の著名人を迎える文化人の交流の場として知られていた。

元嶋氏は、料理人として45年にわたり積み上げてきた技術の集大成として「一燈照隅」にて、全身全霊でお客に寄り添う、一期一会の料理を供する。

そんな同店には、品書きが存在しない。予約時に、家族・友人などお客同士間柄・体調・食べる量・好みの食材などを聞き、その場で臨機応変に献立を整える。一人一人と向き合う料理のため、8席が限界であることから、完全予約制・会員制をとる。

さらに、極限まで調味料を使わずに、胃に負担のない究極の引き算料理を提供。和食の基本となる鰹・昆布では出汁を取らず、焼き物も全て炭を使用し、余分な脂の雑味はとことんなくす。

全ての料理において、調理の素材そのもので出汁を取り、その食材に戻すという新領域の調理法を施す。そして、全ての料理の調理はお客の前で行う、ライブ感のある演出を忘れない。

それでは、元嶋明朋氏が提供する料理の一部を紹介しよう。ただし、食材の入手状況により、献立は変更する場合がある。

天然味噌・無添加にこだわる「高級生西京焼き」

瀬戸内海・山陰地方で水揚げされた新鮮な天然魚を、京都の天然粒白味噌を用いて、添加物・化学調味料を一切使わずに漬け込む。遠方への発送が可能なので、贈答品として全国より注文が入る逸品だ。

調味料を一切使用しない「水天一碧の如く澄み渡るスープ」

水天一碧とは、「空と水の境目がなくなほど澄み切った青」を表した言葉。料理に使用する食材を水に浸して出汁を取り、砂糖・みりん・塩・酒などの調味料は一切使用しない。

亀の手・貝類など、お客の好み・季節・その日のコースなどを考えながら、来店時間に合わせて、数時間かけて仕込む。

有名な美肌温泉水を使用した「わらび餅」

食後には、目の前で練り上げることにこだわった、自家製わらび餅が登場する。甘みを補う、砂糖・味醂・酒は一切不使用。お客から同店の名物かと尋ねられるほど、好評を得ているという。

なお、「一燈照隅」では、Makuakeにて特別会員限定のコースを用意している。種類によっては残り僅かとなっているものがあるので、詳しくはMakuakeのプロジェクトページを参照のこと。

昆布・鰹から、一切出汁をとらないという「一燈照隅」。それでいて、和食の基本である出汁を大切に、究極の味付けを施す元嶋総料理長。その献立を夢見て、心はもう瀬戸内に飛んでいる。

一燈照隅(いっとうしょうぐう)
所在地:広島県福山市昭和町7-10
営業時間:17時~22時
定休日:水曜日
公式サイト:https://ittousyougu.stores.jp/
Makuakeサイト:https://www.makuake.com/project/sakkuru/

(高野晃彰)