グッドデザイン賞受賞、地面や草花への影響に配慮した“美しくて優しい”キャンプ用焚き火台

キャンプ場で頻繁に起こる焦げ跡問題を解決する焚火台として開発された「炎から草花を守る、自然に優しい焚き火台」。そのアプローチが高く評価され、「GOOD DESIGN AWARD2022」にて、グッドデザイン賞を受賞した。

自然に想いを寄せるアウトドアブランド「we know enough< (ウィーノーイナフ)」が製作した同商品を紹介する。

火の粉や灰から地面の草花を守る自然に優しい焚火台

キャンプ場を歩くと、よく見かける焚火による地面の焦げ跡。地面には、四季折々に草花が咲くが、焚火がそうした自然に驚異を及ぼしているという事実がある。こうした問題を解決すべく登場したのが「炎から草花を守る、自然に優しい焚き火台」だ。

火床に加えて、灰受けプレートを設置するダブルレイヤー構造を採用し、落下する火の粉や灰から地面の草花を守る。さらに、灰受けプレートを地面から浮かせることにより空気層を設け、風の通り道をつくり、地面や草花への影響を極力少なくすることを可能にする。

同製品の自然への配慮は構造だけでない。必要最小限の大きさに抑えたデザインも、自然に溶け込み、自然を主役にするための配慮といえる。

キャンプにおいて焚火台は、ただ火を起こし、炎を眺めて愉しむだけのギアではない。焼く・煮るなどの調理にも使うため、強度が求められる。

同製品は、安定感のあるSUSφ6mmを使用したフレーム構造に併せ、ステンレスメッシュ・灰受けプレートによる面構造の組み合わせを採用。これにより、全体のガタつきを抑え、ダッチオーブンなどを載せての焚き火料理を安心して行える。

そんな「炎から草花を守る、自然に優しい焚き火台」は、「GOOD DESIGN AWARD2022」にて、グッドデザイン賞を受賞した。審査委員からは、「炎から草花を守る」「地表への熱の影響を低減」の他に、空を映す鏡のような大きく弧を描くステンレスのプレートが、キャンプ場において「夜の美しいシーンを創出する」ことも大きな評価を得た。

自然を想い本当に必要なものだけをつくるアウトドアブランド

「we know enough<」は、良き生活者を目指し、豊かな暮らしを模索する建築家・岡田宰氏と、国内IT企業のUI/UX*デザイナーが協働し、設立したアウトドアブランド。 ブランド名は「足るを知る」という言葉から名付けられた。自分たちのためだけでなく、自然を想い、本当に必要なものだけをつくり、その責任を考える。「we know enough<」には、そんなメッセージが込められる。

アウトドアにおける環境問題を何よりも考慮し、焚き火・キャンプを通して、自然の魅力を最大限満喫できる「炎から草花を守る、自然に優しい焚き火台」。サステナブルな社会へ高い意識を持つ、キャンパーにふさわしい焚火台としておすすめしたい。

炎から草花を守る、自然に優しい焚き火台
製品紹介サイト:https://www.weknowenough.com/

(高野晃彰)

*UIはユーザーインターフェースの略。商品・サービスと利用者をつなぐ接点。UXはユーザーエクスペリエンスの略。利用者が商品・サービスを利用した際に得る体験・経験を指す