日本一標高の高い、長野の老舗蔵元「スギノモリ・ブルワリー」の日本酒

杉の森に囲まれた環境や、標高の高い立地ならではの自然の恵みが詰まった一本。

昨年10月から3ヶ月間行ったクラウドファンディングでは約300名が応援購入した、「suginomori brewery(スギノモリ・ブルワリー)」の日本酒「narai(ナライ)」が公式ウェブサイト等にて一般販売を開始した。

新醸造法により誕生した新しい日本酒「narai」

長野県塩尻市奈良井の重要伝統的建造物群保存地区内で1793年に創業し、2012年より休眠状態にあった「杉の森酒造」は、Kiraku社により、日本一標高の高い蔵元「スギノモリ・ブルワリー」として再生した。

杜氏に入江将之氏(元「松本酒造」京都・伏見)が着任し、新日本酒ブランド「narai」の醸造を2021年10月より開始。

そして今回、穀物の神様が稲荷山(伊奈利山)に降りたと言われる「初午(はつうま)」の日、2月10日に合わせ、一般販売をスタートした。

杉の森酒造の伝統を継承しつつ、マイクロブルワリー・四季醸造という新たな醸造方法に挑戦しながら、地域の自然の恵みを表現する新たな日本酒を届ける。

新たな環境・醸造で丁寧につくられた日本酒

スギノモリ・ブルワリーは約250㎡のマイクロブルワリーとして以前の1/3以下のサイズで再生した。

レストランを併設した限られた空間で、小型タンク(1800Lが4台、900Lが4台)を採用し、杜氏 入江将之氏による「全工程手作業の丁寧な酒造り」での小規模生産を行っている。

また、冬の気温と同じ環境を再現できる冷蔵室を新たに設け、冬場以外でも酒造りが可能な「四季醸造」という製造方法を採用し、年中日本酒を届けることを可能にした。

長野県産素材にこだわって完成した一本

江戸時代から宿場町として栄えた当蔵のある奈良井宿(標高約940m)には、かつて中山道を行き来する旅人を潤し、現在でも地域住民の営みを支えてきた山水がある。

信濃川と木曽川の分水嶺付近の湧き水で、硬度25以下の超軟水ともいえる柔らかく美しい山の水を使い「narai」は醸される。

日本酒の味を決める酒米は長野県安曇野産を使用。

北アルプスの雪解け水で育つ米は、酒米づくりを行う「ファームいちまる」と提携し、地域の農家によって丁寧に作られている。

購入者からの声も取り入れながら育てていく

2021年10月から醸造を開始した「narai」は、「金紋(きんもん)錦」「山恵(さんけい)錦」「美山(みやま)錦」などの県産品種の酒米を使用し、様々な試行錯誤を重ねながら味を追求。

ボトルに貼るQRコードよりアンケートページに飛べるような形で届けるため、購入者からの声を参考に、より良い「narai」に育てていく。

また、醸造開始を記念し、公式ウェブサイトにて期間限定で全品種飲み比べを楽しめる、特別3本セットを用意した。

一度はクローズしてしまった老舗蔵元。これから成長していく日本酒の味を試してみよう。

日本酒「narai」公式サイト:https://www.narai.jp

(hachi)