喫煙にコロナ感染リスク!いまだからこそ禁煙を

日本でも爆発的感染拡大の危機にあるコロナウイルス。オンライン健康支援のリンケージが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と、喫煙・喫煙所利用の関係を踏まえた感染リスク情報のまとめを公開した。

■喫煙とCOVID-19の関係性

喫煙がCOVID-19の感染や重症化、死亡リスクにどう関わるか、現時点で決定的な証拠はないが、最新の研究により両者の関係が少しずつ明らかになってきた。

例えば、1099名の患者を対象とした大規模調査では、喫煙者は非喫煙者より非常に危険な状態(ICU入床、人工呼吸器管理、死亡)になるリスクが約3倍も高いという結果に。

また、「タバコの煙が気道細胞へのCOVID-19ウイルスの侵入を容易にする」と疑われていることに加え、「繰り返し手指を口元に近づける」といった喫煙行動自体が、COVID-19の感染リスクを増やすことが懸念されることから、WHOはCOVID-19対策として「してはいけないこと」の最初に喫煙をあげている。

■新型タバコの使用、受動喫煙は?

さらに、新型タバコの使用や受動喫煙も注意が必要だ。新型タバコ使用者は呼吸器感染症にかかりやすく、治りが悪いことが明らかになっており、受動喫煙についても、呼吸器感染症に対する免疫機能に悪影響を与えることが知られている。

■喫煙所のクラスター発生リスク

このようなエビデンスに基づき、WHOや東京都医師会は、COVID-19対策の一つとして「禁煙すること」を強く推奨する声明を出している。

また、喫煙者による喫煙所や喫煙室の利用は、感染拡大リスクを高める可能性も。屋内の喫煙室は、「屋内の閉鎖的な空間で」「人と人とが至近距離で」「一定時間以上交わる」ことで、患者集団(クラスター)が発生する可能性も。

このため、国内での大流行を防ぐためには、喫煙所や喫煙室の利用を制限する必要がある。日本禁煙学会はCOVID-19対策として「緊急にすべての喫煙所・喫煙室を閉鎖してください」とする声明を出している。

COVID-19から自分や家族の命を守り、爆発的な感染拡大を防止するためにも、喫煙者の方々は是非この機会に禁煙に取り組みたい。

(Takako.S)