“美味い”はコロナに負けない #別府エール飯 別府市民飲食提供施設応援プロジェクト

新型コロナウィルス感染拡大で、パーティーや宴会は軒並み中止。なんとなく外食も控えるムードが全国的に拡がり、飲食店は売り上げ低下に頭を悩ましている。インバウンドも国内旅行客もめっきり減った観光地は、特にその影響が直撃している。

しかし、そんな苦境に喘ぐ飲食店を市民総出で応援しようというプロジェクトを、日本有数の温泉地である別府市が始めた、来店客が激減した別府市内の飲食を提供する施設を応援するプロジェクト「#別府エール飯」をご紹介しよう。

◾︎#別府エール飯の背景

新型コロナウイルスの影響で不要不急の外出を控える動きが定着、また予定されていたさまざまなイベントが中止となり、企業によっては在宅勤務への切り替えが進められるなど、これまで多くの市民や観光客で活気に溢れていた別府の街は今、普段の賑わいを失いつつある。

これにより別府市内の旅館、ホテルを含む飲食を提供する施設では、来店客や宴会予約が大幅に減少し、その多くが苦境に立たされているのが現状だ。本来3月は、12月に次いで大きな売上を見込める繁忙時期であるため、今回の業績下降の影響は計り知れないものがある。

こうした状況を受け別府市は、市民総出の飲食施設応援プロジェクト「#別府エール飯」をスタートさせることを決定した。

◾︎飲食店と市民を繋ぐテイクアウト

新型コロナウイルス感染症対策として政府は、不要不急の外出を控えることのほか、多数が近距離で接触する宴会、会議、食事会などの自粛を要請している。お客様に来て欲しくても、お店に呼べない飲食店、あの店の料理が食べたい、助けてあげたいけれど行けない別府市民。

助けを必要としているお店が声をあげられない。助けたい人が行動に移せないのが今の別府の現状。この現状を受けて、別府市はテイクアウトで、飲食を提供する施設を応援するプロジェクトを立ち上げた。テイクアウトであれば、飲食を提供する側は、自信を持って店や商品の発信が可能。また別府市民は気軽に店の味を楽しみ、応援することができる。

仕組みは簡単。テイクアウトした料理を、「#別府エール飯」のハッシュタグをつけて投稿。

お客様(別府市民)は、

飲食店は、

※まだ、テイクアウトサービスを実施していない飲食店は、テイクアウトサービスを立ち上げる。

テイクアウトムーブメントを作り、市民総出で飲食店を支援しようという取り組みだ。

苦境を前に頭を抱えるのではなく、その苦境をバネに前向きな発想に転換していくのは、次々と斬新な企画を実現させてきた長野恭紘別府市長と市役所スタッフ、そして柔軟なアイデアを提案するブレーンたちならではのことだ。

飲食店が苦境に喘いでいるのは別府市に限ったことではない。あなたのお気に入りの店を応援するためにも、積極的にテイクアウトしてSNSで発信してみてはいかがだろう。また。売り上げ減少で悩んでいる飲食店の皆さんはテイクアウトを始めて、SNSで告知してみてはいかがだろう。

今、苦しんでいるのは、あなただけではない。この苦境を乗り越えていくためには、発想の転換をしてそれぞれが行動するしかないのだから。

「#別府エール飯」特設サイト:http://www.beppu-yell-meshi.com/

(冨田格)