静寂に包まれた、大人の隠れ宿 有馬温泉「高山荘 華野」

有馬温泉の高台に建つ温泉旅館「高山荘 華野」。

 

石畳の階段を上った先のホテルの玄関に入ると右手にフロント、左手にラウンジ。

 

お茶とお茶菓子をいただきながらゆったりとラウンジでのチェックイン。

 

至るところに可憐な花が飾られ、さまざまな国のさまざまな時代の調度品、美術品が置かれ、館内はさながらアートギャラリー。

 

客室は風情ある木造2階の風景館(本館)に和室が5室。

別棟の華野館にはシモンズベッドを備える和洋室1室のほか、二間続きの和室など、有馬温泉街や六甲山が眺められる11室を用意。各フロアに3室のみのため静かな時を過ごせる。

宿泊した部屋は華野館の和室。広縁の付いた落ち着いた部屋で、窓からは温泉街や温泉寺、背景に山々が広がっている。

 

床の間の日本水仙から早春を感じる香りがほんのり。

 

部屋備え付けのネスプレッソマシンはコーヒー好きに嬉しいサービス。

 

2018年の夏にリニューアルした眺望大浴場「星の湯」は本館のラウンジの2階。

 

内湯には鉄分と塩分を多く含む赤褐色の「金泉」を、露天風呂には無色透明のラドン泉「銀泉」を引き、二つの泉質の温泉が掛け流しで楽しめる。

内湯の窓は外から見えないガラスが使用され、金泉に浸りながら有馬温泉の街が見下ろせる。夕暮れ以降になると旅館やホテルの灯りが浮かび上がり、旅情をそそる。

温まった体に入り口に用意されている冷水が嬉しい。湯上りにラウンジで自家製の梅ゼリーの用意があるとのことでいただいた。

 

食事はお食事処「四季亭」でいただく。オープンであるが、仕切りがあるので半個室のような雰囲気のテーブル席。

料理は季節の味覚と地場の食材を取り入れた手づくりに拘った会席料理。

 

前菜・造り・椀物などからメインの三田牛のしゃぶしゃぶ、食事とデザートまで、新鮮で滋味深く、目にも美しい料理を堪能。

 

朝食にはサラダや鮭の塩焼き、熱々の出汁巻き卵など嬉しい品揃え。テーブル中央にはしぼりたての投入を使用した華野名物「引き上げ湯葉」の湯豆腐鍋が用意される。

 

熱によって鍋の表面に膜を張るので、すくっていただく。できたての生湯葉は風味も濃厚でおいしい。

 

小ぢんまりとした宿ならではのきめ細やかな対応、おいしい料理、金泉・銀泉を堪能させていただいた。

 

12歳以下の方、15名以上の団体の予約は受けていないのでご留意を。

 

住所:兵庫県神戸市北区有馬町400-1

高山荘 華野:https://www.arima-hanano.com/

 

(小椚萌香)