芦ノ湖畔に佇む関東総鎮守「箱根神社」

芦ノ湖を訪れたことがある人ならきっと見たことがある芦ノ湖に浮かぶ朱塗りの鳥居。

昭和27年建立され、昭和39年に御鎮座1,200年と東京オリンピック開催を奉祝記念して「平和」の扁額が掲げられ「平和の鳥居」と呼ばれるようになったという。

 

芦ノ湖沿いに国道1号線を箱根神社に向かうと大きな鳥居を通過する。

 

箱根神社の第一鳥居で、続いて神社通りに第二鳥居、国道から箱根神社への参道入口に第三鳥居が建っている。手水舎の脇に、御本殿に向かって正面に建つ第四鳥居、さらに拝殿へと進むと第五鳥居がある。

 

途中にある曽我神社は鎌倉時代、箱根権現の稚児であった曽我五郎時致と、兄十朗祐成の兄弟の霊を慰めるため「勝名荒神祠」として祀られる。

 

箱根神社の御祭神は箱根大神様と言われる「「瓊瓊杵尊」(ニニギノミコト)「木花咲耶姫命」(コノハナサクヤヒメノミコト)「彦火火出見尊」(ヒコホホデミノミコト)」の三神。

 

箱根大神様への「誓願(せいがん)」は、「御成敗式目(ごせいばいしきもく)」の中で”武家起請第一の社”と崇められた嘉例に倣って始められたもの。

「願い串」に願い事を書き、願いが叶うために自らがなすべきことを誓う「起請文( 誓約文 )」を巻いて「誓願所」に納める。誓約した事柄を実践することが肝要。誓願すると牛玉宝印(守り札)が授与される。

 

御本殿のすぐ隣に建つ「九頭龍神社新宮」。芦ノ湖の湖心近くの森深くに建つ本宮へのお参りが難しい人のために本宮より御分霊を奉遷し建てられた。

九頭龍神社の御祭神は芦ノ湖の守護神である九頭龍大神。

箱根神社境内の九頭龍神社新宮にある「龍神水舎」の九頭龍から絶え間なく湧き出る水は境内から湧出する霊水。お水取り用のペットボトルも販売するので龍神水を持ち帰ることもできる。

 

九頭龍大神への「誓願」は、「誓願符」に願い事を書き、その願いが成就するために成すべき事を誓う「起請文( 誓約文 )」を書いて、龍神水舎の隣に設けられた龍神水が注ぐ「成就水盤」に納める。誓願符は水溶紙でできていて成就水盤で溶け、芦ノ湖の九頭龍大神に届くという。

願い事の成就のために誓約した事項を実践しよう。

 

 

箱根の新緑が美しいこの時季、箱根神社に参拝してみては。

 

所在地:神奈川県足柄下郡箱根町元箱根80-1

 

(小椚萌香)