日本の夏に“蚊”の存在は欠かせない。8月20日は世界蚊の日

8月20日は、「世界 蚊の日(World Mosquito Day)」である。確かに、日本の夏に“蚊”の存在は欠かせないがなぜ“世界”なのか?

120年前の1897年の8月20日、イギリスの医学者ロナルド・ロス(Ronald Ross)は、蚊のハマダラカ(羽斑蚊=は・まだら・か)類の胃の中からマラリアの原虫を発見、ハマダラカがマラリアの感染原因であることを証明することとなった。この発見を記念して「世界 蚊の日」となったのである。

そして、ロス氏はこの発見により、1902年にノーベル生理学・医学賞を受賞、1911年にはナイトの称号も授与している。

世界蚊の日(8月20日)を記念して、マラリア・ノーモア・ジャパンでは、「モスキートウィーク2017 日本の夏。蚊と暮らす夏」を8月30日 東京で開催する。

マラリア・ノーモア・ジャパンは、蚊による病気で亡くなる人をゼロにする日本初のマラリア専門NGOだ。

 

日本人と蚊との戦いの歴史は古く、平清盛の死因はマラリアという説もある。

また明治期、北海道の開拓に携わる多くの人命がマラリアによって命を落とし、そして第二次世界大戦期は、沖縄で「戦争マラリア」と呼ばれる悲劇もあった。マラリアは、アフリカなどの亜熱帯地帯だけのものと思いきや、日本におけるマラリア制圧の宣言は1960年代だ。

 

そんな長い歴史が証明するように、日本の伝統芸能にも蚊に関する演目がある。今回はその中でも落語の演目「蚊相撲」を上演。

併せて日本の蚊の歴史、マラリア制圧の歴史を、特に沖縄におけるマラリア制圧の歴史を中心にトークイベントを開催する。

 

http://www.mnmj.asia/report/20000061.html

開催日時:2017年8月30日(水)19時~21時(開場:18:30~)

会場:Nagatacho Grid(東京都千代田区平河町2-5-3 Nagatacho GRID B1F)

【参加費】

座席指定なし、一人2000円(ワンドリンク付)

【申し込み方法】

http://ptix.co/2wx0Wk7  より申し込み

あまり知られてはいないが、「最も人を殺す生き物」は人間ではなく、「蚊」である。蚊によって年間72万人の人が命を落としている。

「2030年までに全世界のマラリア発症件数と致死率を2015 年の水準比で90%以下に抑えること」「2015 年のマラリア発生地域のうち少なくとも35 カ国でマラリアを撲滅すること」

「現在マラリアのない全ての国で再びマラリアが流行するのを予防すること」

を目標に掲げている。そして、アジアでの2030年までのマラリア制圧と2040年に世界でマラリアによる死者数がゼロになることを目指している。

(Y.FUKADA)