全室スイートという贅沢──「道後温泉 別邸 朧月夜」で月を眺める夜


到着すると、どっしりとした門が迎えてくれる。足を踏み入れると、和風のアプローチが玄関へと続いている。ふたつの扉を抜け、広々としたロビーが現れた。

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こちらでお薄とお菓子の接待を受ける。見渡せば、ロビーの片隅にリスニングコーナーとフリードリンクのコーナーがある。湯上がりにはこちらでゆったりと冷えたビールがいただけると思うだけで、テンションがあがる。

1階母屋には個室の食事処である料亭「二十三夜」、ヒーリングルーム「月の睡(ねむり)」、温泉棟である「道後御茶屋」には足湯と岩露天風呂、檜露天風呂がある。

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客室は全19室。すべてが温泉露天風呂付きのスイートルームとなっている。

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今宵の部屋は旅館の名にも使われている「朧月」の間。玄関と踏込、12.5畳の和室の居室、ツインのベッドルーム、広縁、デッキテラス、檜の露天風呂と陶器の露天風呂、シャワールーム、2か所のトイレ、ダブルシンクのパウダーコーナーの計94平方mという広さ。

街中であるにもかかわらず、テラス側には青々と植栽が茂っており、ひっそりと佇む隠れ宿の風情を醸し出している。

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冷蔵庫のドリンクはアルコールを含め、フリードリンク。

部屋の露天風呂でリラックスした後は、料亭「二十三夜」での夕餉。旅館の食事処というには贅沢すぎるほどのエントランス。まさに料亭に赴いたような気になる。

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月替わりの献立は愛媛の山海の地味あふれる食材を使った和会席。

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月夜にちなんだ器や凝った料理が美しい。冷たい料理はクラッシュされた氷に冷やされている。氷の中からぼうっとした光が滲んで、あたかも朧月の中に皿が浮かんでいるようだ。

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食後にはのんびりと「道後御茶屋」へ行ってみる。全室温泉露天風呂付きの宿では、大浴場でもひとりということが多いのが嬉しい。肌に馴染むやわらかい温泉で、湯上がりの肌はすべすべに。

ドリンクコーナーで冷えたビールを少しだけいただいたら、かけ流しの温泉の流れる音を聴きながら、デッキで夜空を眺めて過ごそう。空にいい月があがってくるのを待ちながら。

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なお、ゆったりと寛いで過ごせるようにと、12歳以下のお子さんの利用はできないのでご注意を。

住所:愛媛県松山市道後鷺谷町4-4
電話:089-915-2222
サイト:道後温泉 別邸 朧月夜 愛媛県 宿 旅館

 

(小椚 萌香)

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