創業200年、熱海「古屋旅館」で温泉と料理、そして「熱海芸妓」を愉しむ夜

熱海は静岡県にありながら身近な温泉地と感じるのは東京駅から新幹線で約35分で熱海駅に到着するからか。

熱海観光の賑わいも下火になった時期があるが、熱海市がテレビロケ地としてPRを重ね観光客も増加しつつあるという。過去の団体旅行による大量消費型、歓楽型観光地から脱却し、団体客を受け付けながらも個人旅行客重視にシフトしてきていることもあるだろう。

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そんな熱海の老舗旅館、創業200年の「古屋旅館」を紹介しよう。

宿に到着すると目を引くのは立派な門構えだ。この門は黒澤明監督の映画「影武者」で使用されている。

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部屋はスタンダードな和室、温泉を引いたユニットバス付の和室、趣の異なる温泉露天風呂付の部屋が8つ用意されている。

筆者は熱海の温泉三昧を愉しむ心積もりだったので一枚物の御影石から造られたくり抜きタイプの露天風呂付の部屋を予約した。温泉は当旅館占有の「清左衛門の湯」から直に引いており、加水・加温・循環消毒なしの源泉100%掛け流しという贅沢。

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食事は本格的な京風懐石料理で、季節ごと、四季折々の味わいを繊細な技術で魅了する。味は言わずもがな、盛り付けや器の美しさがゲストを至福へといざなう。