11月23日(土・祝)の夜間、滋賀県大津市の三井寺では、貸し切りによる通常非公開の金堂内陣など境内を僧侶に案内してもらうイベントを開催する。
JAF滋賀支部の主催によるもので、通常拝観時間の終了後に実施される同イベントでは、ライトアップで浮かび上がる紅葉と寺院のコントラストも楽しめる。
1,200年以上にわたり法灯を守り続ける名刹
京都府の東隣・滋賀県大津市の琵琶湖南西にそびえる長等山中腹に広大な敷地を有する三井寺。
同寺は、正式名称を「長等山園城寺(おんじょうじ)」といい、天台寺門宗の総本山だ。平安時代、第5代天台座主・智証大師円珍和尚により、天台別院として中興された。
以来、今日まで続く1,200年以上の歴史の中で、源平の争乱・南北朝の争乱などによる焼き討ちなど、幾多の法難に遭遇。しかし、智証大師への信仰に支えられた人々によって守られつつ苦難を乗り越えてきたことから、「不死鳥の寺」としても知られている。
通常非公開の仏像など特別な参拝を堪能
通常拝観時間終了後に行う今回の特別なイベントでは、通常非公開の三井寺本堂である金堂内陣を、僧侶の解説とともに参詣。国宝であり桃山時代を代表する名建築・金堂内陣では、光浄院 不動三尊、近松寺 善光寺如来・弁財天坐像、唐院 釈迦三尊などの貴重な非公開仏像10体を鑑賞できる。
また、中院エリアを僧侶とともに散策。近江八景の一つとしても名高い三井の晩鐘は、その音色の美しさから、音の三井寺として姿の平等院・銘の神護寺とともに天下の三名鐘と呼ばれる。そして、1601年に徳川家康が寄進し、重要文化財に指定されている三重塔も見どころだ。
その他、三井寺は『源氏物語』『紫式部日記』の筆者・紫式部との縁が深い。同寺は、式部の父・藤原為時が出家した寺院と伝わり、兄弟、親戚もここで僧侶となった。
金堂では「紫式部と三井寺」と題した展示を開催し、三井寺所蔵の紫式部に関する品を初公開中。同イベント時にも鑑賞が可能だ。
一般公開されていない夜のライトアップで、紅葉と寺院のコントラストを楽しみながら、貴重な非公開仏像などを鑑賞する三井寺貸し切り拝観。歴史ファン・古典ファンなら、この機会を見逃す手はないだろう。
JAFデー in 三井寺
開催日:11月23日(土・祝)
時間: 17時30分~19時 ※17時10分~ 仁王門付近で受付開始
開催場所:天台寺門宗総本山 三井寺(園城寺)
所在地:滋賀県大津市園城寺町246
募集人数:60人 ※最少催行50人・要予約
参加費用:JAF会員 2,800円・一般 3,200円
応募締切:11月10日(日)
応募ページ:https://jafnavi.jp/jyyk/pa/detail.php?event_id=2520241123
詳細ページ:https://area.jaf.or.jp/area/2024/09/kansai/shiga/events/miidera
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000005507.000010088.html
(高野晃彰)