その起源を1791年に遡るスイスの腕時計ブランド「ジラール・ぺルゴ」が、「スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨン」のニューモデルを発表した。
同社の職人達がその才能を駆使した同モデルは、スケルトン加工のボディと立体的な形状を巧みに組み合わせた、まるで空間に浮かんでいるかのような逸品に仕上がっている。
満ち溢れる光を生み出した時計製造の街
スイスの工業都市、ラ・ショー・ド・フォンは、18世紀以降は時計製造に特化し、今ではユネスコ世界遺産にも登録されている街だ。約170年前、「ジラール・ペルゴ」はこの街に最初のマニュファクチュールを構え、現在もなおこの地に本社を置いている。
斬新でありながらなじみ深いモデル
同ブランドは2021年、自然光の効果を巧みに利用したオート オルロジュリーの傑作「スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨン」を発売した。
自社のグランドコンプリケーション工房で製造した、1889年製の有名な懐中時計からインスパイアされたモダンなそのモデルは、独創的な構造のムーブメントを備えている。
機能を超えて輝く独創的なデザイン
新たな「スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨン」は、従来の地板を排し、ブリッジで輪列・香箱・トゥールビヨンを支えるだけでなく、ムーブメントの残りの部分の構造的完全性を確保した。
その姿はまるで空中に浮かんでいるかのようで、ケースの内壁から突き出た美しい透かし彫りの台座によって固定されている。通常の文字盤がないため、インデックスはケースに取り付けられ、全体の開放的なデザインを損なうことなく機能を果たす。
今年度に加えられた改良点の一つは、インデックスに関するものだ。デザインが新しくなり、正午位置はツインバトン型となった。表と裏にはめ込まれたサファイアクリスタルは従来通りのボックススタイルだが、やや丸みを帯び左右対称性が増している。
さらに、大型のリューズにも丸みを持たせることで操作性が向上し、全体的に滑らかで統一感のある洗練されたデザインを実現。また、ラグを短くしケースの中央部分にさらに丸みを付けることで、着用時の快適性を強化した。
新しい「スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨン」には、専門家でなければ見過ごしそうな小さな改良も施している。
たとえば、時針と分針がサテン仕上げになり、スーパールミノバを塗布したことで暗がりでの視認性が向上。そして、新しいファブリック調のストラップとして、ゴールドがアクセントのブラックアリゲーターの2本のストラップを付属した。
3年前に初めて発売された「スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨン」は、近年において細かい変更を施しつつ、表に配されたブラックのスリー・ゴールドブリッジ、モダンなゴールド製ブリッジのトリオなど、そのハイレベルなクオリティの真髄は、決して変わることがない。
独立した組立業者が多数の小規模工房に分散し時計を造るというシステムを一新し、専門の職人が一つの工場で時計を制作するマニュファクチュールを確立した「ジラール・ペルゴ」。同ブランドが生み出す「スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨン」は、全ての稀有な価値観を包含するタイムピースと呼べるだろう。
スリー・フライング ブリッジ トゥールビヨン
価格:24,101,000円 (税込)
公式サイト:https://www.girard-perregaux.com/jp_jp/99296-52-3434-5cc.html
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000100.000036022.html
(高野晃彰)