海と陸。それぞれを舞台に高級ヨットシリーズと自動車シリーズを生み出すトップメーカーが最上級のコラボレーションを果たした。
ベントレーモーターズがコンテストヨット社の新型セーリングクルーザー「コンテスト 67CS」の特注インテリアを制作したことを発表。ベントレー車に使用されている素材や技術をベースにした、完全オーダーメイドのインテリアだ。
完全オーダーメイドの「コンテスト 67CS」
「コンテスト 67CS」は、新たにモデルチェンジした全長20メートルのセーリングクルーザー。
過去にもベントレーは「コンテスト 59CS」のワンオフモデルを製作したことがあるが、今回はコンテスト社がベントレーのクルー工場を訪問したことが依頼のきっかけだったという。
コンチネンタルGTやベンテイガのインテリア製作を専門とするベントレーのデザインチームが、この難しいオーダーに挑戦した。
制作にあたっては、両社が密接に協力。3Dプリンティングなどのプロトタイピング手法を活用し、アイディアの実現可能性を探るとともに、ソファを含むいくつかのアイテムの完全なモックアップを製作したという。
これにより、現場での厳密な仕上げを可能とし、また厳しい品質基準を確実に満たすことができるようになった。
ベントレーのアイコンであるダイヤモンドキルティングの皮革は、ティッシュボックスやドリンクコースターなどのディテールをオーダーに合わせて一から作成し、船内のインテリア全体にブックマッチングされた。
通常はベントレーのステアリングホイールの製作に使用される手縫いのクロスステッチなどの特殊技術が随所に取り入れられた。
ベントレー車のジオメトリーへのオマージュであるマルバーンチェア(Malvern)をはじめ、ベントレーのホームファーニチャーも採用されている。
さらに、特注のバーや洗面台など、新型コンテストのために特別にデザインされたものもあるという。
コンテストヨットのキャプテンチェアと「卵型(Egg)」テーブルも、ベントレーがワンオフで製作したもの。ベントレーのエンジニアリング施設で手作業により作られたソファは、ベントレーのトリムで精密に仕上げられた。
船内に一歩足を踏み入れれば、ベントレーの世界観を至るところで感じられるだろう。
ベントレーモーターズのエンジニアリング担当取締役であるDr.マティアス・ラーベ氏は「ヨットのインテリアは、自動車のインテリアと同様、細部に至るまで精密でなければなりません。私たちのデザインチームにとって、その技術をインテリアに適応させることは厳しい挑戦でしたが、私たちの自動車用インテリアを水上用に完全にオーダーメイドで拡張することができました」と自信を見せる。
今回のチャレンジは、ベントレーのヨット向けインテリア製作への道を開き、オーナーが両ブランドのラグジュアリーなパフォーマンス、そしてライフスタイルにおける共通の価値観と伝統を楽しめる新たな機会となった。
コンテストヨット社 CEOのアルイエン・コナイン氏は「この新しい取り決めにより、私たちの協力関係はまったく別の次元に進み、ベントレーをフィーチャーしたコンテストヨットの専用ラインという選択肢も生まれました」と語る。
始まったばかりのチャレンジだが、新しいスタイルとなって発展することに期待したい。
PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000166.000082456.html
(SAYA)