世界最高の名門歌劇場「英国ロイヤル・オペラ・ハウス」で上演されたバレエ・オペラの舞台を、特別映像を交えてスクリーンで体験できる「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン」。9月28日(木)までの期間、全国で公開する。
その中で注目したいのが、ロイヤル・バレエ「ダイヤモンド・セレブレーション」。ダイヤモンドの輝きを見せる、贅沢な夢のような一夜の特別公演が、2月17日(金)より公開中だ。
注目はロイヤル・バレエの若きホープ・ルーカス
バレエダンサーを目指す少年たちを描いたドキュメンタリー映画「バレエボーイズ」から9年。今やロイヤル・バレエの若きホープとなったルーカス・ビヨルンボー・ブレンツロドが、「ダイヤモンド・セレブレーション」で、宝石のような輝きを魅せる。
ロイヤル・バレエの輝かしいプリンシパルたちが贈る公演の中、ルーカスは、ウェイン・マクレガー振付の「クオリア」で、メリッサ・ハミルトンとともに、名だたるプリンシパルたちに負けない存在感をアピール。
この演目は、当初サラ・ラムとジョセフ・シソンズの出演予定だったが、中継中にキャスト変更が発表された。しかし、それにも関わらず、2人は堂々とした演技で喝采を受けた。
「ダイヤモンド・セレブレーション」の公開公演
15人のプリンシパルが出演し、ドラマチック・バレエから、世界初演4作品まで公開する豪華な特別公演。指揮はクン・ケセルス、演奏はロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団。
「ラ・フィーユ・マル・ガルデ」序曲とパ・ド・ドゥ
人気上昇中の若手プリンシパルのアナ=ローズ・オサリヴァンが、アレクサンダー・キャンベルと息ぴったりに愛らしくコケティッシュに踊る。
「マノン」1幕 寝室のパ・ド・ドゥ
進境著しい高田茜が表題役で魔性の美少女を演じ、注目の若手カルヴィン・リチャードソンを相手に、甘やかに細やかに恋の高揚感を伝える。
「クオリア」
メリッサ・ハミルトンが、ルーカス・ビヨルンボー・ブレンツロドと共演。スタイリッシュに、切れ味鋭く動いて魅了する。
「FOR FOUR」(カンパニー初演)
人気・実力ともトップクラスの4人の男性ダンサーが、四重奏のようにそれぞれの魅力を発揮しつつ、超絶技巧を惜しみなく披露し競い合う。
「SEE US!!」(世界初演)
ヒップホップも取り入れ、若いダンサーたちのエネルギーが炸裂したプロテストをテーマにした作品。カリスマ性のあるジョセフ・シセンズに率いられた、力強い群舞に込められたメッセージ性が心を打つ。
「ディスパッチ・デュエット」(世界初演)
クラシックバレエのテクニックを駆使しながら、モダンでシャープ、そしてウィットに富んだ駆け引きの表現に取り組んだユニークな作品。
「コンチェルト・プール・ドゥ―ふたりの天使」(世界初演)
70年代に一世を風靡したフレンチポップスの名曲に乗せた、ブノワ・スワン・プフェール振付の作品。
「プリマ」(世界初演)
サン=サーンスのヴァイオリン・コンチェルトの華麗な旋律に乗って、新時代のプリマ・バレリーナたちがダイナミックに舞う、艶やかな舞台。中でも、エレガントな金子扶生の放つ輝きは、群を抜いている。
「ジュエルズ」より「ダイヤモンド」
チャイコフスキーの壮麗な音楽とともに、白いチュチュのダンサーたちが、ロシアの宮廷を再現したように、整然とエレガントな群舞を繰り広げる。音楽を視覚化したバランシンのスピリットを継承する作品。
ロイヤル・バレエ「ダイヤモンド・セレブレーション」は、2月17日(金)より「TOHOシネマズ 日本橋」の他、全国で公開する。
ライブでの観劇とは一味違う、映画館の大スクリーンと迫力ある音響。日本にいながら、最高峰のバレエ公演を堪能しに、映画館へ出かけよう。
ロイヤル・バレエ「ダイヤモンド・セレブレーション」
公式サイト:http://tohotowa.co.jp/roh/
(高野晃彰)