出版不況とも言われるなか、コロナ禍は旅行ガイドブックやトラベル情報誌の分野にさらなる打撃を与えた。海外渡航が制限され、読者が旅行をしなくなったことはもちろん、記者も容易に取材に出かけられない。まさに冬の時代だったと言えるだろう。
しかし、世界は徐々に日常を取り戻しつつある。
ラグジュアリー・トラベルマガジン『CREA Traveller(クレア トラベラー)』が、現地への渡航取材を3年ぶりに再開。ハワイを特集した「2023 Vol.1」を1月14日(土)に発売した。読者にとっても待望の1冊だろう。
ラグジュアリー・トラベルマガジン『CREA Traveller』
“ラグジュアリー・トラベルマガジン”として、ワンランク上のゴージャスな旅を提案する文藝春秋の『CREA Traveller』。
現地取材ができなかったこの3年間も、様々な形で国内外の旅の情報を発信してきたが、満を持して編集部による海外現地取材を再開。
記念すべき再開第1号は、「愛しきハワイ」と題してハワイを取り上げた。『CREA Traveller』でのハワイ特集は2018年以来、実に5年ぶりとなる。
パンデミックを経て、大リゾートアイランド・ハワイ諸島はどう変わったのか。今の姿を探るため、ハワイ島、マウイ島、ラナイ島、カウアイ島、そしてオアフ島の5島を3チームのスタッフが延べ1カ月をかけて取材した。
日本のメディアとしては、パンデミック後の海外特集の先駆けとなる大ボリューム。美しい写真が誌面を飾る、渾身の企画となっている。
旅行者が来なくなり、リゾート地も停滞していたかと思いきや注目すべき話題は多い。
ハワイの玄関口であるオアフ島では、ホノルルのホテルの多くがこの3年の間にリノベーション。懐かしい空気はそのままに、より快適になって旅人を出迎えるという。生まれ変わった楽園の姿を誌面から感じ取れるだろう。
華やかなリゾート地だけでなく、大自然の恵みを享受する島の暮らしにも注目。何度も通っていたという人はもちろん、行ったことがない人も楽しめる誌面となっている。
レスポンシブル・ツーリズムの先駆け、ハワイ
深尾智美編集長によると「ハワイはパンデミックを経てかつての生態系を取り戻しつつある。これまで私たちを魅了してきたアロハスピリットはそのままに、自然を守りながら旅人を迎える“レスポンシブル・ツーリズム”の先駆けとして、新時代の旅の形を教えてくれる」という。
さらに魅力を増したハワイ。私たちが実際に再訪できる日も近いだろう。今しばらく誌面で楽しみたい。
『CREA Traveller』2023 Vol.1
定価:1500円(税込)
発売元:株式会社文藝春秋
CREA Traveller 公式Webサイト:https://crea.bunshun.jp/list/creaweb-traveller
(SAYA)