刺激的なネーミングに目が留まること確実なクラフトビール。
痛風になってでも、飲みたくなるようなビールをつくる「痛風醸造/TUFU BREWING」プロジェクトの第1弾商品「TUFU Saison」が、4月8日(金)より発売を開始した。
念願のクラフトビール醸造を開始
滋賀県野洲市を本拠地とする国内初のクラフトミードハウス「ANTELOPE(アンテロープ)」は、2020年3月に創業し、2021年7月より稼働を開始した。
ミードとは、はちみつと水だけで作る「醸造酒」で、人類最古の酒とも言われている。「ANTELOPE」は、スタンダードなミードから、ビール・日本酒・カクテルのような味わいがするミードまで幅広い味わいの酒を醸している。
「ANTELOPE」誕生以前、当初クラフトビールの醸造プロジェクトを計画していたが、クラフトミードとの出会いによりその計画はいったんお蔵入りとなった。
しかし、ビールをつくりたいという思いは消えるどころか強まり続けたため、「ANTELOPE」が2周年を迎えたタイミングで、満を持してクラフトビール醸造プロジェクトを始動することになった。
瓶の中で熟成しながら味を変えていくビール
「痛風醸造/TUFU BREWING」第1弾商品の「TUFU Saison」は、小麦由来の白濁とした色みが特徴的で、香りはクローブや黒胡椒のようなスパイシーな匂いに加えて、ほのかな白ぶどうっぽさも感じる。比較的強い苦みとキリッとしたドライな口当たりが、これからの季節にピッタリな仕上がりになった。
瓶内二次発酵の手法をとっているので、熟成させていくことで複雑な味わいが増していく。例えば、桃や杏のような果物の匂いや優しい酸味が徐々に出てきたり、“うまみ”成分を感じるようにもなってくるかもしれない。日に日に表情を変えるのが大きな魅力の1つだ。
「TUFU Saison」発売にあたり、醸造責任者の谷澤氏はこのように語っている。
「『痛風になってでも飲みたくなっちゃうビール』 そんな素敵なビールになったらいいな、という気持ちも込めてとてもドリンカブルなセゾンを1本仕込んでみました。アルコール度数は6%とクラシックなセゾンよりは少し軽い感じにして、フィニッシュは心地よいビターさをつけました。
ホップはイギリス産のケント・ゴールディングをメインに使い、ザーツをアクセントに少しだけ使っています。ケント・ゴールディングの優雅で土っぽい感じと、ザーツの白い花や洋梨を彷彿とさせる優しい香り、それに加えてセゾン酵母独特のスパイシーな主張も出ていて、まるで緑豊かな草原を駆け抜けてるような、そんな綺麗な仕上がりになりました」
ビールが美味しくなる季節を迎え、飲みすぎて本当に痛風にならないよう気をつけながら味わいたいものだ。
オンラインストア:https://antelopemead.myshopify.com/products/tufu-saison
(冨田格)