2人の“ノケジョ”が生産量激減の小玉ねぎ『ペコロス』新品種開発に挑む!

食欲が衰退しがちな夏。
おいしいものは、心も体を満たしてくれる、大人にとって最高の贅沢だ。

そんな中、ハンバーグなどの高級洋食店で人気を誇る小型の玉ねぎ『ペコロス』が、生産量激減の危機に瀕しているという。
ペコロスは、大正時代 から続く愛知県知多市の伝統的な特産品として受け継がれてきた。

そこで立ち上がったのが、2人の“ノケジョ(農業系女子)”。
生産量向上を目指して、新品種ペコロスの開発を目指す。

インターネットサービスKodawarin(URL:https://kodawarin.shop/pecoros/)では、7月31日までの期間限定で支援者を募集。
支援者には、開発の一部始終が報告されるとともに新品種ペコロスが届けられる。

収穫したペコロスを乾燥させている様子

高級洋食店では、ペコロスは高級食材として知られている。
座りの良い形状と甘み、火が通ったあとの柔らかさ の割に煮崩れがないことがその理由。なかでも知多産がブランド玉ねぎとして利用されてきた。

 

ペコロスの生産量低下には、主に「後継者不足」と「天候に対する耐性の弱さ」があげられる。
知多市の販売農家数が20 年間で50%以下に減少。
特にペコロスの栽培は小粒であることと、大量生産が難しいことがその理由だ。

「国産野菜」の85%以上が輸入種である一方、知多市特産ペコロスは大正時代から種を自力で採取。
自家受精を繰り返す、生産手法が裏目となり、種の免疫力や環境への耐性が低下するという危機に陥っている。

そこで、立ち上がったのが2人の農業系女子(ノケジョ)。

企画プロデュースを担当する柘植千佳さん(現役農業女子大生)と、特産ペコロスの栽培を担当する近藤由佳さん(3児の子育て母)だ。
「なんとかしてペコロスを守りたい」と栽培を始め、悪戦苦闘している。

また、環境に強い「新品種ペコロス」の開発も課題だ。
免疫力のある種を作るため、海外で伝統的に栽培されている2種の地場玉ねぎとの掛け合わせを行い、新品種ペコロスを開発している。

ボレッターナ(イタリアの地場玉ねぎ品種)

詳細は、Kodawarin のHPをチェック。
URL:https://kodawarin.shop/pecoros/

(Reiri Hashiba)