落語を題材にしたTVアニメやドラマなどの影響で、ここ最近ジワリ人気の「落語」。カジュアルに、そしてリーズナブルに楽しめるという手軽さもあってか、都内にある各寄席が若者たちでにぎわっているという。
そんな手軽な落語だが、同じ演者さんでも演目によって話術を変えたり、同じ内容でも江戸落語と上方落語とでは、演出の仕方が全く違うというから奥深い。例えば、江戸落語は「時そば」、上方落語は「時うどん」といったように、関連するネタであっても江戸と上方によって、タイトルや登場人物、背景が異なるものが存在するという。
落語の魅力を紐解いてみたい、もっと楽しんでみたいという方にオススメのプランがあるのでご紹介しよう。
関東の演芸場で唯一、上方落語の会を定期的に行っている横浜にぎわい座(館長:桂歌丸)では、上方落語を楽しむことができる「横浜にぎわい座第五十四回 上方落語会」が、8月11日に開催される。
商人の町として栄えた大阪や悠久の都、京都で生まれた上方落語は、長く屋外で演じられた。そのため、聴く気のない客の足を止めて聴かせる必要があり、見台をたたいたり、ハメモノ(三味線、太鼓などの楽器演奏)入りなどを演じたりと賑やかで陽気で派手な演出が好まれたという。陽気で賑やかな上方落語を聞けば、夏の疲れも吹き飛びそうだ。
派手で陽気で賑やかな上方落語に対して、シャレてシンプルな江戸落語。江戸落語は、幕府の御膝元であり、侍が大半を占めた江戸に生まれたものだ。趣味人の楽しみであるお座敷芸として発展したといわれる。
異なる2つの落語を比較してみたければ、同演芸場にて、9月15日に開催される「第二十六回にぎわい倶楽部 西のかい枝・東の兼好」がオススメだ。
この公演では、江戸落語と上方落語それぞれの異なる成り立ちや特徴、演じ方や内容の違いなどを、噺家による対談と実演で浮き彫りにする。上方落語は、三味線や鳴り物が入る「ハメモノ入り」で行うという。江戸落語・上方落語を通して、異なる地域の歴史や文化の違いを知るよい機会にもなりそうだ。
この夏は、横浜にぎわい座へ足を運び、落語の世界にどっぷりつかってみるのはいかがだろう。日々の疲れも一瞬で吹き飛ぶに違いない。
「横浜にぎわい座第五十四回 上方落語会」
【日 時】2017年8月11日(金・祝)14:00開演(13:30開場)
【会 場】横浜にぎわい座 芸能ホール
【料 金】全席指定 3,100円(販売中)
【H P】http://nigiwaiza.yafjp.org/perform/?p=13396
「第二十六回にぎわい倶楽部 西のかい枝・東の兼好」
【日 時】2017年9月15日(金)19:00開演(18:30開場)
【会 場】横浜にぎわい座 芸能ホール
【料 金】全席指定 3,100円(7月1日発売開始)
【演 目】
上方落語 桂かい枝「三十石夢の通い路」 他一席
江戸落語 三遊亭兼好「茶の湯」 他一席
【H P】http://nigiwaiza.yafjp.org/