美しきデジタルアートの庭園「資生堂 presents チームラボ かみさまがすまう森のアート展」

「資生堂 presents チームラボ かみさまがすまう森のアート展」は、1845年に開園した佐賀・武雄の国登録記念物の名勝地「御船山楽園」にて開催するアート展だ。

50万平米の大庭園内に「自然が自然のままアートになる」アートプロジェクトの新作を含む全14作品を展示。大庭園が、人々の存在によって変化するデジタルアート空間となる。

チームラボとは、プログラマ、CGアニメーター、絵師、数学者、建築家など、デジタル社会の様々な分野のスペシャリストから構成されているウルトラテクノロジスト集団。アート、サイエンス、テクノロジー、クリエイティビティの境界を越えて、集団的創造をコンセプトに活動している。

そんなチームラボは「Digitized Nature」というアートプロジェクトを行っている。非物質的であるデジタルアートによって「自然が自然のままアートになる」というプロジェクトだ。

御船山楽園には樹齢3000年以上の武雄神社の神木である大楠があり、庭園と自然の森との境界線は極めて曖昧である。その曖昧さの中に、長い自然と人との営みの、境界のない連続性の上に自分の存在があることを感じ、この広大な庭園と森の中で迷い込んで行くような展覧会をやりたいと思ったという。

「森を探索していた時、圧倒的長い年月をかけて形作られた巨石や洞窟、そして森そのものの造形こそが、長い時間の生命の連続性を表す形そのものであると気が付いたのだ。今回は、それらを生かし、デジタルアートによって、連続する生命の塊を創った」

■展示作品(一部)

「かみさまの御前なる岩に憑依する滝 」
御船山楽園内、稲荷大明神にある巨岩に滝をプロジェクションした作品。水の動きを物理計算し、滝をシミュレーションし、実際の岩にプロジェクションマッピングしている。


「小舟と共に踊る鯉によって描かれる水面のドローイング」
御船山楽園の池の水面に映像を投影している。水面はセンシングされ、映像は池に浮かんで進む小舟とともにインタラクティブに変化する。

「夏桜と夏もみじの呼応する森」
御船山楽園の桜の森がライトアップされ光り輝く。木々の光は、鑑賞者が近くを通ると光の色を変化させ色特有の音色を響かせる。そして、その木の光は放射状に近隣の木々に伝播していく。

「呼応するツツジ谷 」
御船山楽園のツツジ谷のツツジ5万本がライトアップされ光り輝く。光は、鑑賞者が近くを通ると強く輝き、音色を響かせる。そしてその光は、放射状に近隣のツツジ株に伝播していく。

自然と人、その連続性を感じさせるアート作品の森に迷い込んでみたい。

https://www.teamlab.art/jp/e/mifuneyama2017/
会期:2017年7月14日(金)~10月9日(月)
会場::御船山楽園

(田原昌)