百年の時を纏う文化財に泊まる。静けさと美意識が共存する「赤城宿 清芳山荘」

喧騒から一歩距離を置き、上質な時間に身を委ねる。そんな滞在を求める方に紹介したいのが、群馬県前橋市・赤城南麓にひっそりと佇む「赤城宿 清芳山荘」。国登録有形文化財に認定された歴史ある宿だ。

100年を超える歴史を持つこの宿は、建築そのものが語る物語と、滞在の快適さが見事に融合した、まさに大人のための隠れ家となっている。

数寄屋造りの贅と現代的な快適さが共存する「本館」

清芳山荘本館は、大正2年(1913年)に日銀副総裁を務めた木村清四郎が東京・麻布に建てたものを移築した、貴重な近代和風建築。格式ある数寄屋造りの意匠をそのままに、198平米というゆとりある空間には、天然檜の浴槽やプライベートサウナといった現代の快適性が調和している。

定員は2〜8名。2つのベッドルームにはキングサイズベッドと和布団を備え、家族や仲間との滞在にも対応。冷暖房、Wi-Fi、キッチンに加え、プロジェクターとスクリーンも完備されており、映画を楽しみながら夜を過ごすこともできる。

音に包まれる静寂な空間「質庫」「奥庫」

本館と同じ敷地にある2棟の蔵「質庫」と「奥庫」も、明治時代に建てられた土蔵を移築したもの。2階建て66平米というコンパクトな空間だが、その分だけ濃密な時間が流れる。

こちらは「音にひたる」がコンセプト。リビングにはレコードプレイヤーが備えられ、ヴィンテージサウンドに耳を傾けながら、グラスを傾ける夜は格別だ。もちろん、冷暖房、Wi-Fi、キッチン、バスルームなど必要な機能はすべて揃っている。

文化財登録を記念した特別プランも登場

今回の文化財登録を記念し、4月9日(水)から7月15日(火)までの期間、限定20組で特別宿泊プランが販売されている。夕食は群馬県産の食材をふんだんに使ったすき焼きのコースまたはしゃぶしゃぶのコース。朝食は蒸籠蒸の和朝食と、料理にも地域の魅力が凝縮されている。

さらに、特典として群馬県産赤ワイン「Nanroku 富士の夢2022」もしくは、赤城山の天然水で仕込んだ「赤城山純米吟醸」がプレゼントされる。どちらになるかはお楽しみだが、いずれも土地の風土と文化を感じる味わいで、旅の余韻をより深くするだろう。

歴史を残すことと、心地よさの両立を目指して

この宿を運営するのは、歴史建築を活かした宿泊施設づくりに取り組む「るうふ社」。古き良きものをただ残すのではなく、現代に受け継ぎ、日常の延長線上で味わえるよう再構築している姿勢に感心する。

赤城宿というこの場所は、単なる観光地ではない。1日1組限定の5棟6室の宿泊施設と、その土地の文化を研究する「地かた研究所」が並ぶ、新しい形の宿場町プロジェクトでもある。歴史、文化、建築、食、そして静けさ。そのすべてを求める大人にとって、まさに理想的な滞在先だ。

赤城宿 清芳山荘 本館/質庫/奥庫
所在地: 群馬県前橋市富士見町赤城山1825
公式サイト:https://akagi-shuku.com/hotels/seiho-sanso/

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000058943.html

(Fumiya Maki)