クラフトビールというジャンルでは、それぞれの企業がこだわりや個性を反映させた独自性のあるビールを生産・販売していることが特徴だ。
この記事では、醸造所のこだわりがつまった、フルーツを使ったクラフトビールを厳選して紹介する。フルーティーな味わいですっきりと飲めるため、食前酒やデザートビールとしてもおすすめしたい。
目次
・伊予柑の爽やかさな酸味を活かしたクラフトビール
・焼きりんご×アンバーエールの芳醇な味わい
・長野産のりんご“メイボール”を使った「COEDO香琳-Kourin-」
・アップルパイのような味わいの「アップルシナモンエール」
・沖縄産のフルーツを使ったクラフトビール
伊予柑の爽やかさな酸味を活かしたクラフトビール
通常廃棄されてしまう摘果の有機伊予柑を使ったクラフトビール「Iyokan Saison(イヨカンセゾン)」は、農業ロス削減にも貢献する商品だ。
食品ロス削減を基本コンセプトにしたクラフトビールブルワリー「Better life with upcycle」と、伊予柑を栽培する「MOTTAINAI COCOLOFARM社」が共同で製造している。
同商品は、パンのミミをモルトの一部に代替して抽出した麦汁に発酵段階で摘果した伊予柑の皮を浸漬。そうすることで、爽やかで豊かな伊予柑の風味をまとった飲みやすいクラフトビールに仕上がっている。
小麦の柔らかさとセゾン酵母が醸すブラックペッパーのようなスパイシーなアロマに伊予柑の柑橘香が加わることで生まれた、ほのかな酸味とキレの良い味わいが特徴だ。
環境問題に貢献しながらおいしく楽しめる同商品で、持続可能な農業の未来を支援してみては。
Iyokan Saison 3本セット
価格:1,667円(税込)
商品詳細ページ:https://upcycle-beer.com/products/iyokan-saison-3%E6%9C%AC%E3%82%BB%E3%83%83%E3%83%88
※分類上は発泡酒
焼きりんご×アンバーエールの芳醇な味わい
規格外のりんご「あかぎ」と「陽光」の2種を使い、焼きりんごをイメージして醸造された「りんごアンバーエール」を紹介する。
クラフトビールに使用されているりんごは、群馬県みなかみ町にある「江口りんご園」で栽培された規格外のりんごだ。
「あかぎ」は濃厚で甘味が強く、「陽光」は果汁が多く酸味がきいており、香りが強いことを特徴とする。
ベースに使用したのは、深みのある味わいと色合いをもつアンバーエール。りんごは1つずつ丁寧にカットし、皮ごとじっくりとローストする。
ホップには「スロベニア産 スティリアンゴールディングス」を使用することで、シナモンのようなスパイシーな風味を表現した。
りんごのローストからピューレ加工、醸造に至るまで、すべて手作業で行われているなど、醸造家である辻麻衣子氏のこだわりがつまった逸品だ。
りんごアンバーエールは、RACINES AOYAMAをはじめとする系列4店舗にて数量限定で提供されているため、気になる人は早めの来店がおすすめ。
なくなり次第終了で、販売期間は2月下旬までとなっている。
りんごアンバーエール(焼きりんごビール)
価格:Regular Size 1,000円/Large Size 1,300円(※ともに税込)
商品詳細ページ:https://grip-magazine.jp/news/505
長野産のりんご“メイボール”を使った「COEDO香琳-Kourin-」
飯綱町産のりんご「メイポール」を使用したクラフトビール「COEDO香琳-Kourin-」。昨年販売時に好評を博し、今年も1月30日(木)より販売開始した。
「メイボール」は実が小さく可食部が少ないことから、シードルの原材料などに活用されてきた。同商品にはそんなメイボールを信州大学の特許技術で加工した「りんご抽出液(糖蜜液)」を使用している。
アントシアニン・ポリフェノールが豊富に含まれる果皮を活用している点が同商品の大きな特徴だ。メイボールによって、麦芽やホップなどでは得られない爽やかな酸味や香味がプラスされている。
「香琳-Kourin-」は、飯綱町内の直売所や長野県内の酒販店、COEDO公式通販サイトなどで購入可能。
爽やかなフルーツエールで食事とのペアリングも楽しみ、いつもとは違う食体験を味わってほしい。
香琳-Kourin- 6本入り
価格:2,980円(税込)
商品詳細ページ:https://coedobrewery.com/products/kourin2025
アップルパイのような味わいの「アップルシナモンエール」
サンクトガーレン社から、長野県伊那市の“傷りんご”を使用した「アップルシナモンエール」が秋冬限定で販売中だ。
関係者の話によると、傷りんごは収穫量全体の約3分の1にも達する年もあるという。アップルシナモンエールでは、これを有効活用することで食品ロス削減にも貢献している。
同商品の製造は、まず厚木市内の製パン店にて“傷りんご”をローストするところからスタート。一日かけてりんごを焼き、翌一日をかけてビールを仕込んでいる。
ベースには、麦芽を軽くローストした“カラメルモルト”を使った琥珀色のビールを使用。ビールとローストしたりんごが相まった、アップルパイのような味わいが特徴だ。
サンクトガーレン社の公式サイトほか、「京王百貨店 新宿店」「東急百貨店 吉祥寺店」「東急百貨店 たまプラーザ店」「横浜高島屋」 などの百貨店でも入手できる。
この季節にしか味わえない、秋冬限定の貴重なクラフトビールを楽しんでみては。
アップルシナモンエール 2本
価格:2,035円(税込)
商品詳細ページ:https://www.sanktgallenbrewery.com/apple-cinamone-ale/#unit-43105
沖縄産のフルーツを使ったクラフトビール
島国ブルワリー沖縄は、地元農家の支援や食品ロス削減のため、廃棄予定だった沖縄県産の「アップルバナナ」「シークヮーサー」「マンゴー」を使用した新しいクラフトビールを開発。
アップルバナナは沖縄特有のフルーツで、もっちりしていて甘みがあり、ほのかにりんごのような香りがする。
「ビールに合わせるとバナナ感が強すぎるかもしれない」という懸念もあったが、ドイツの伝統的なビール“ヴァイツェン”というバナナ風味のビールを組み合わせることで、絶妙に融合。濃厚にバナナを感じるクラフトビールに仕上がった。
マンゴーセゾン、シークァーサービールにもうるま市産のマンゴー、シークァーサーを使用し、フルーツならではのフルーティーさが楽しめる味わいに。
クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で現在支援を受け付けており、終了日は2月28日(金)で、4月初旬よりリターンの発送を開始予定。
一度にさまざまな味を楽しみたいなら、違ったフルーツの味わいを飲み比べできる「URUMA CRAFT3種類セット」がおすすめだ。
URUMA CRAFT3種類セット
価格:15,000円(税込)
商品詳細ページ:https://camp-fire.jp/projects/797785/view
フルーツを使ったクラフトビールは、苦みが抑えられていることが多く、これまでクラフトビールを飲んだことがない人やビールが苦手な人でも楽しめるはずだ。
紹介したクラフトビールは、ビールとフルーツが絶妙なバランスで配合された醸造所こだわりの逸品ばかり。心を豊かにする一杯を探してみては。
(IGNITE編集部)