フォルクスワーゲンやアウディのボディを徹底解説『モーターファン・イラストレーテッド Vol.194』発売

メーカー各社が技術の粋を尽くし、究極の機能美が体現される自動車のボディ。普段は見られないその内部構造を解説した一冊が11月15日(火)に登場した。

自動車の技術を写真と図解で詳解する『モーターファン・イラストレーテッド(MotorFan illustrated)』194号の特集は、「電動時代のボディ ―設計と構造―」だ。

ボディを特集する『モーターファン・イラストレーテッド』

外板のパネルやフードであれば、完成車でも見てとれる。対して、内装材の裏側やシートの下、エンジンルームの中や、パネルを外した内側の部材など、いわゆる骨格とも言えるボディの構造は普段目にする機会のない部分だ。

しかし、各社の英智が詰まったボディは、眺めていると時が経つのを忘れるほどの個性が感じられるものだ。いつもは隠れてしまう、実際の車をバラバラにしたボディ部材を総力取材したのが今号だ。

電気自動車ゆえの技術の見せどころ

特集では電気自動車に力を入れている。車両中央下部に巨大なバッテリーパックを備えた電気自動車の設計は、常に重さ・パフォーマンス・コストのせめぎ合いだ。

バッテリー部分はなるべく小型で軽くしたいが、そうなると走行距離や出力の壁に突き当たる。絶妙のバランス感覚が求められるため、各社の腕の見せどころと言えるだろう。

誌面ではフォルクスワーゲンのID.4、アウディ e-tron、ジャガー I-PACE、テスラ モデルYを紹介。

量産を得意とするフォルクスワーゲンはいかに電気自動車を仕立てたのか、また、アルミとスチールのハイブリッド構造を得意としているアウディは重量級のBEV*をどう扱ったのか。加えて、オールアルミボディをアイコンとするジャガーの電気自動車のユニークな構造、板金複数構造を一括アルミ鋳造で置き換えるという大胆策についてなど、読み応えたっぷりだ。

ボディを仕立てるプロセスにも着目

さらに、これらボディを仕立てるプロセスに着目したページも。このページでは、エンジニアリングシミュレーションソフトウェアを手がけるアンシス社を取材。シミュレーションでどのように課題を解決し、最大効率を得る設計としているのか解説する。

そして、ボディ部材についてのページも用意されている。「強くて軽いのに冷間でプレス」「衝突時に“ここだけつぶれる”複合材」という、世界でも最高峰のスチールテクノロジーについてユニプレス社に取材した。

版元の三栄は、自動車、レース関連の雑誌を手がける70年以上の歴史の中で、高い専門性に裏打ちされた出版社だ。長年の愛読者も初めて購読するという人も、車好きなら夢中で読み込んでしまうだろう。

モーターファン・イラストレーテッド Vol.194
発売:11月15日(火)
価格:1,760円(税込)
版元:三栄
ISBN:9784779647123
三栄 公式サイト:https://san-ei-corp.co.jp/

(SAYA)

* バッテリー式電気自動車のこと