「東京」の歩んできた歴史を知り、知見を深めよう。
東京・小金井市にある「江戸東京たてもの園」は、6月25日(土)から2023年2月12日(日)まで、特別展「江戸東京博物館コレクション――東京の歩んだ道」を開催。工事のため長い休館に入った「東京都江戸東京博物館」の常設展をコンパクトにまとめ、当園保管の資料も交えながら東京の歴史を振り返る。
「江戸東京博物館」の常設展をひとまとめにした特別展
1993年3月の開館以来、江戸から東京の歴史を豊富な資料と模型を用いて紹介する博物館として親しまれている「江戸東京博物館」。約9,000平方メートルと広大な常設展示室内には、日本橋や芝居小屋、新聞社の社屋が実物大で再現され、多くの来館者を楽しませてきた。そんな江戸東京博物館が、2022年4月から大規模改修工事実施のため長い休館期間に入ることに。
今回、「江戸東京たてもの園」では江戸東京博物館の常設展をまとめ、展示されていた資料や模型に加え、同園の前身にあたる「武蔵野郷土館」が収集した資料も交えながら、東京が歩んできた歴史を特別展「江戸東京博物館コレクション――東京の歩んだ道」として公開する。
時代ごとに区切られた4章で展示を構成
展示は、旧石器時代から戦後にあたる昭和の時代まで、全4章にテーマ立てて構成されている。
第1章は「東京前史-旧石器時代から戦国時代まで」。旧石器時代から戦国時代までの流れを、複製資料や模型などを活用して紹介する。
第2章の「江戸時代―260年の歴史と文化」は、時代を築く拠点となった東京にフォーカス。1590年、関東に入った徳川家康は江戸を本拠地とし、1603年に征夷大将軍となると、この地に幕府を開いた。以来、約260年にわたって栄華を誇った江戸時代の出来事や文化を、様々な資料を通して取り上げる。
明治時代に入った東京では、新政府主導のもと、近代国家にふさわしい首都の建設がすすめられた。しかし、1923年の関東大震災や1945年の東京大空襲で、東京は二度も灰燼に帰す。第3章「明治、大正、昭和―近代化のあゆみの中で」では、近代東京のあゆみを振り返る。
第4章「『もはや戦後ではない』―占領下から高度経済成長へ」では、昭和の東京の姿を追う。戦後まもなく、人々は物不足と食糧難に苦しんだが、国内の製造業が復興し、昭和30年代頃から高度経済成長期に入った。また経済的に豊かになり、労働者の賃金も上昇、白黒テレビや電気洗濯機、電気冷蔵庫といった「三種の神器」と呼ばれる家庭電化製品がまたたく間に普及。急速な発展を遂げた東京の姿を紹介する。
この他、関連企画として学芸員による展示解説も実施。誰もが知っているようで、実は知らなかった「江戸(東京)」の姿を、特別展を通して感じたい。
特別展「江戸東京博物館コレクション――東京の歩んだ道」
会場:江戸東京たてもの園 展示室
所在地:東京都小金井市桜町3-7-1 都立小金井公園内
期間:6月25日(土)~2023年2月12日(日)
開園時間:9時30分~17時30分(入園は閉園の30分前まで)※10月1日からは16時30分まで開演
休園日:月曜(月曜が祝休日の場合はその翌日)、年末年始(2022年12月25日~2023年1月1日)
江戸東京たてもの園公式サイト:https://www.tatemonoen.jp/
(IKKI)