米農家を応援!サステナブルな試みから生まれた日本酒が「独楽寿司」に登場

余った食米を日本酒へ昇華する試みが行われている。

日本酒づくりを行う長野県諏訪市の舞姫は、回転寿司「独楽寿司」の契約する余剰米を活用して、オリジナル日本酒「独楽 純米酒」をリリースし、「独楽寿司」の全8店舗限定で提供中だ。

農家が育てた大切なお米を活用する日本酒プロジェクト

舞姫は、2014年より八王子産の米で日本酒「高尾の天狗」を製造・販売。その取り組みを通じて独楽寿司と繋がり、取引関係となった。

COVID-19 の影響により飲食店への米や酒の卸出荷量や消費量が減少する中で、シャリとして使っていた契約農家の米が余り、独楽寿司の店舗だけでなく農家への打撃を思慮して解決策を模索。その余剰米を有効活用するために、両社で食米での日本酒づくりを考案。「サステナブルな取り組みと美味しい体験」を共存させることで、酒類飲食業界を活性化ができることを期待して、新しい日本酒づくりプロジェクトを企画した。

寿司に相性の良い「独楽 純米酒」

「独楽 純米酒」は、後味に玉露を口に含んだような旨味とほどよい苦みが協奏する。爽やかで、口当たりはマイルドであるが、喉越しから終盤にかけてキレのあるお酒になっている。1801酵母は、全体的に酒の味わいが甘くなる傾向があるが、寿司に合わせたときに、魚介の味を邪魔しないような食中酒を意識して醸造した。そのため、鯵などの光物、また貝類や天ぷらなどと相性が良い。また、火入れをした酒の方が、寿司には相性がよいと考えている。

酒米ではなく、且つ天日干しの食米で仕込んだ日本酒は非常に珍しいので、多くの人に楽しんでもらいたい。

「独楽 純米酒」

「独楽寿司」で使用している、長野県筑北地区の米を100%活用した天日干しのコシヒカリ。酒米ではなく食米であり、市場流通が少ない希少米だ。

「1801」酵母を使い、火入れをした純米酒。内容量180ml、精米歩合70%、アルコール度数16度で、価格は528円(税込)。製造本数15,000本限定となる。

舞姫

1894年に日本酒造りを始めた酒蔵。長野県諏訪市の甲州街道沿いに並ぶ「諏訪五蔵」の一角。以来、「顔の見える酒づくり」をモットーとし、伝統と革新の酒造りを行う。代表銘柄は翠露、高尾の天狗、信州舞姫 。

お寿司と合う日本酒を飲んで、農家を応援してみよう。

舞姫:https://www.maihime.co.jp/

(田原昌)