日本のワイナリーとして初めて、ブドウ畑の土着酵母をそのまま生かしたワイン造り。産地特性を重んじた、これまでの甲州とは一線を画す『三澤甲州』が誕生。
GRACE WINEのブランド名で知られる中央葡萄酒は、11月27日(土)に、『三澤甲州 2020』を発売する。
2014年に、世界最大のワインコンクールDecanter World Wine Awardsで日本ワイン初の金賞受賞という快挙を成し遂げ、世界の扉を開いた『キュヴェ三澤明野甲州』が『三澤甲州』と名前を変え、さらなる可能性と共にバージョンアップしてリリース。
■香りの豊かさと複雑な味わい『三澤甲州 2020』
『三澤甲州 2020』は、日本でトップクラスの日照時間を誇る山梨県北杜市明野町の自社農園「三澤農場」で低収量にて育てられた甲州を、畑の土着酵母を使って仕込み、甲州では珍しいマロラクティック発酵(乳酸菌がワインに含まれるリンゴ酸を乳酸と炭酸ガスに分解する発酵)が自然に行われた唯一無二の味わいだ。
甲州の新しい魅力を引き出した、香りの豊かさと複雑な味わいが特徴。
【醸造家・三澤彩奈のコメント】
日本では珍しい垣根式で栽培し、補糖、補酸などの醸造技術に頼らず、畑でナチュラルに凝縮した甲州を進化させるべく、挑戦を続けてきました。従来の棚式栽培と比較すると、小粒、高糖度、また有機酸の組成も異なり、一般的な甲州よりも多くのリンゴ酸が含まれます。2017年から2019年の3年間に亘り、試験用の一樽からマロラクティック発酵が自然に起こることも確認しました。
2020年には、畑での酒母用醪(もろみ)製造免許を取得し、日本のワイナリーで初めてブドウ畑の土着酵母をそのまま生かしたワイン造りがスタートしました。産地特性を重んじた、これまでの甲州とは一線を画す『三澤甲州』の誕生です。
【三澤甲州 2020】
タイプ:白(辛口)
アルコール:11.5%
容量:750ml
価格:オープン
レモンイエローの外観。白桃、洋ナシ、リンゴなどフレッシュな果実のアロマと、白コショウ、クローヴのスパイス、ジャスミン、スイカズラの花香、キャラメルの甘やかな香りが奥ゆかしくも複雑に溶け合っている。
口中はなめらかでふくらみのあるボリュームを感じ、うまみを含んだ酸が味わいを引き締めており、雑味のない余韻が残る。繊細な中にも凛とした強さが感じられ、熟成によるこれからの変化も楽しみな新たなスタイルの甲州。
■三澤甲州のこれまで
2013年産は、世界最大のワインコンクール「デカンタ・ワールド・ワイン・アワード」で日本ワイン初の金賞に輝き、2016年産は、同コンクールで、アジアワインで最高得点となる98点を獲得。
2017年産においては、2000年のソムリエコンクールで世界一となったフランス人ソムリエ、オリヴィエ・プシェ氏に絶賛された。
11月26日(金)~12月9日(木)の期間、銀座蔦屋書店(GINZA SIX 6階)の一角にて、グレイスワインのラベルを手がけるグラフィックデザイナーの原研哉氏による「ワインとデザイン」をテーマにした展示を行う。また、11月28日(日)にはトークショーも行われる。
新しい甲州の味わいを試してみては。
(田原昌)